夫婦別姓2

 29日、東京地裁(石栗正子裁判長)で、「夫婦別姓憲法で保障された権利とはいえない」という判決が言い渡された。
 unizouも2007.2.15夫婦別姓 - unizouの中小企業診断士への道のブログで夫婦別姓について書いたが、どうしてもこういった訴えを起こす人たちが求めていることに賛同できないし、その考えも理解できない。
 訴えている人の主張が5月29日の読売新聞朝刊に掲載されていたので引用する。

 原告の一人、フリーライターの加山恵美さん(41)は2000年に結婚し、戸籍上は夫(45)の姓となったが、旧姓を通称として使用してきた。しかし、姓の不一致でクレジット決済ができなくなるなどの不都合が生じ、4年後に形式的に離婚。「自身の姓か結婚か、苦渋の選択を強いられた」と訴えた。結婚後も職場などで旧姓を使用する女性3人も、「自己喪失感に苦しむ」と主張していた。

 姓にこれほどまでにこだわるのは、「結婚したら、自分の姓になる」とそれとなく考えている男性よりも怖い。
 特に、「自己喪失感に苦しむ」というのは、尋常ではない。
 現在では、少子化の影響で、一人っ子、男兄弟のみ、女姉妹のみなどが多くなっている。
unizouの周りの男性でも、養子縁組したかどうかは別にして、結婚を機に妻の姓に変えた人が意外に多い。
 そういう人たちが、「自己喪失感」を味わっているのかと直接聞いたことはないが、そんな風にはとても思えない。
 訴えている女性たちは、「95%以上で妻が夫の姓を選び、性の不平等が生じている」とも主張している。
 しかし、姓を選ぶのは夫婦間の問題であり、性の不平等が生じていると考えたら、お互いのパートナーにきちんと話すことが先なのではないだろうか。
 もし、あまりにも姓にこだわるようなら、本当の意味で自己が確立されていないという気がしてならない。
 誰も自分のことを知らないような知らない土地で、自分が生きていくとしたら、姓など関係なく、自己そのものだけが頼りなのだから・・・。