相続税対策

 いろいろお世話になった叔父が、今日、大腸がんの疑いで検査入院した。
 実際は、大腸がんであることはほぼ確実で、転移があるか、ないかということらしい。
 これは、unizouにとってかなりのショックで、それを聞かされたとき、言葉を失ってしまった。
 叔母さんのこともとても心配になった。
 しかし、今は、深く考えないようにしている。結局、自分としては何もできないのだから、良くない未来を思うより、深く考えず普段どおり接しようという気持が強い。

 叔父さん夫婦は都内に住み、先代が印刷業をしていたので、それを引き継いだが、もう十年以上前に弟に事業を譲り、今では、ビルのテナント収入で生活している。
 ビルを建てるときも多額の借金をしたが、先代が亡くなった時も、税理士や不動産業者に相続税対策としてアパートを借金で購入するよう勧められ、さいたま市内にアパートを購入した。

 当初は何の問題がなかったが、その後、ビルもアパートも、テナントが入らず、収入が途絶えがちになり、返済を条件変更してもらったが、それでも大変らしい。
 今では、相続税対策なんて勧められず、払うモノを払って、借金などしなければ良かったという気持が強いらしい。
 実はこういったケースを、仕事柄よく聞く。
 そして、いつも思うのだが、これって一体誰が得したのだろう?と考える。
 叔父さん夫婦でないことは確かである。
 では、誰が・・・?
 ババを引く人がいれば、必ずエースを引く人がいるはずである。
 結局、エースを引いた人は分からない。
 もしかしたら、エースを引いた人も、見せかけのエースを引いたのかもしれない。
 そして、いつも思うことは、税理士って何、不動産業者って何、と・・・。
 叔父さんの場合は金融機関が絡んでいなかったが、普通なら、金融機関が絡んでいるケースが多い。
 20年以上の長きにわたるこの経済の停滞は、進路を導く金融機関や不動産業によるところが大きいというのが、unizouの意見である。