人を好きになること

 昨日の飲み会で、尊敬する同年代の女性Nさんが、「人は誰でも抱き締められたり、頭を撫でられたりすることで、安心できるのよね」と話していた。
 職場では、周りに適齢期(今は適齢期などないか?)の独身の男性や女子がやたら多い。
 以前は、「人それぞれの人生だから・・・」と、お節介などやかずにきたのだが、昨年の春にある番組を観て、Nさんが言ったとおりの思いを抱いてから、高校時代の友人やおばの知り合いの女性を周りにいる独身男性に紹介している。
 その「ある番組」と言うのは、TBSで放映されているもてもてナインティナインと言う番組の「お見合い大作戦!」という企画。「嫁不足」にあえぐ農村や漁村で暮らす男性のために一般女性を公募しお見合いをさせるというもの。
 出張した時、ビジネスホテルのテレビで観て、参加している男女の真剣さに引き込まれてしまった。
 番組の中の参加した男性と女性の真剣さに、「結婚して苦労があったとしても、人は誰かと一緒にいることを望んでいるものなんだ」と痛切に感じたのだ。
 そして、そう真剣にパートナーを見つけている男女が、たくさんいるということに何となくほっとする感じがした。
 結婚したパートナーであれ、恋人であれ、職場の仲間であれ、男性であれ、女性であれ、どんな人でも自分のそばに「自分以外の人」がいることは、何かしらのわずらわしさがある。
 しかし、誰かを思い、誰かに思われていることは、それだけで安心感を得たり、パワーになったりする。
 Nさんの言葉のように、ただただ抱き締められたり、こどものように頭を撫でられたりすることで、不安な思いを和らげられ、強くなれる。
 これは、人として自然なことなのだと思う。
 そうして、そういった関係を持っている人は、強く、そして優しく生きている気がする。
 世の中物騒なことばかり多くなってきたが、本当はそんなささいなことで、犯罪が減少し、人が人を傷つけるようなことも少なくなり、それぞれが豊かな人生を送れるのではないかと思いながら、また、独身男性に女性を紹介する計画を練っている。