高野山真言宗が宗会解散 法人化後初、不信任可決も

27日に流れたニュース。
 宗教法人高野山真言宗(総本山・金剛峯寺和歌山県高野町)で議会にあたる「宗会」が、資産運用で損失が出ていることで、外部監査に対して虚偽の資料を提出したとして、実務トップの庄野光昭宗務総長の責任を追及し、不信任案を可決したところ、庄野宗務総長は27日、宗会を解散したという。
 つい最近、宗教法人の情報開示、コンプライアンス遵守をブログに書いたばかりだったので、あの「高野山」までもという感じだ。
 高野山真言宗は、平安時代空海が唐・長安青龍寺で恵果から密教を学び、日本に帰国して開いたことに始まる。
高野山真言宗 - Wikipedia 
 最近では、高野山金剛峯寺周辺は、神秘的な場所として、NHKの「歴史秘話ヒストリア」でも「天空の聖地」として海外からの観光客も多いということが取り上げられていた。
 unizouも、今まで一度も行ったことがないので、ぜひ、一度は訪れたい場所と思っている聖地だ。
 開祖の空海は、弘法大師とも呼ばれ、比叡山延暦寺の開祖「最澄」と並び、必ず歴史の教科書で学ぶ。
 空海は、真の理解ができない人は見ることができないと言われていた理趣経を、最初に読むことができて理解した人というように記憶している。
 最澄は頭が切れるが冷たく研ぎ澄まされた人という印象に対し、空海は、人間味があって懐が深く、優しく賢いといった印象がある。
 そんな由緒あるお寺で、お金に絡む話がでてくると、開祖の弘法大師も、情けない思いになられるだろうし、高野山金剛峯寺という聖地も世俗と変わらないと世間から思われてしまうと思うと残念でならない。
 さらに、資産運用してまでしないと、お寺の維持ができないのかと思うと、「一体なんなんだろう」と思ってしまう。
 どうか、信じる者の信頼を裏切らないために、信者のお布施のみでやりくりして、堅実にやっていってもらいたいと痛切に願っているが、時代遅れな話しだろうか。

 真言密教では、「自性清浄」という思想が根本にある。これは天台宗の本覚思想と対比、また同一視されるが、そもそも人間は生まれつき汚れた存在ではないというものである。『理趣経』は、この自性清浄に基づき人間の営みが本来は清浄なものであると述べているのが特徴である。
 特に最初の部分である大楽(たいらく)の法門においては、「十七清浄句」といわれる17の句偈が説かれている。
 このように、十七清浄句では男女の性行為や人間の行為を大胆に肯定している。