TPP

 今日は、地方のJRに乗って出張した。
 JRの沿線は、ほとんど田畑の田園風景なのだが、駅の周りも田畑なのにはびっくりする。
 駅の周りは公共的な場所で、収益性が高い場所なのに、田園風景である。
 駅を作る意味ってなんだろうと考えてしまう。
 また、一方で、JR沿線の田畑には、その周囲に住居や工場がパラパラ見受けられる。
 農業の効率性からどうなんだろうと思う。

 農業も、中小企業診断士がしっかりと支援してあげないといけない分野だ。
 従事者の減少や高齢化が言われているが、効率性が上がれば、従事者の減少など問題はない。
 ただ、高齢化は問題だ。若い人が従事しやすい環境をつくる必要がある。

 昨年フジテレビ報道2001で紹介された、羽咋市役所職員 高野誠鮮 課長補佐。
 「頼ってしまったらダメなんですよ。役所の補助金はいらない。農協の支援はいらない。自分たちでやれるんだ。そういう農村集落があってもいいと思うんですよね。」という強い信念で、町おこしのため、奇抜なアイデアで挑戦し続けている
 閉塞した今の日本を救うには、とにかく行動するしかないと語っている。

 能登半島の付け根にある石川県羽咋市。その東の端にある過疎の集落が神子原地区だ。ここには県内有数の棚田があり、昔から美味しい米が獲れた。
 『集落の特産物である米をブランド化すれば町おこしになる。』
 そう考えた高野さんは2005年5月、バチカン市国の大使館に手紙を書いた。
 『“神子原”という名前は、神の子供が住む高原という意味で、その名がついた米をローマ法王に召し上がっていただける可能性は1%もありませんか?』
 数か月たったある日・・・
 「彼のところで認められることができればフランスの頂点です。ヨーロッパの食の文化の更に頂点で認められた米になっちゃうんです。」
 「相手が影響力が強ければ強いほどブランド力が平行して高くなっていく。」
 「その人たちが食べているお米にしたいと思ったんですよ。」

 農業も立派な産業である。低コストで、付加価値を付けた売り方をして売上を伸ばす。
 そうなれば、TPPも怖くない。
 マイナスのイメージでなく、プラス思考で農業に向き合うことが本当は一番大事なのだと思う。
 農業が、保護される期間は十分にあった。さすがに自立すべき時で、引き延ばしは農業を滅ぼすとしか思えない。