経済再生と金融機関の不良債権
安部政権が、経済再生に向け、ロケットスタートを切るということから様々な施策を打ち出したせいか、昨年12月初めから円安、株高になってきている。
大企業は、景気が回復することにかなりの期待感を持っているようだが、庶民には、そんな実感はないし、半信半疑な気分の人が多いと思う。
多くの人は、昔の高度成長期のような景気やバブル期の全体的に浮ついた感じの景気が、また戻ってくることはないと思っているし、もし、戻ってきたら、いずれその反動で多くの人が痛手を負い、国として借金を負い、環境を破壊し、たくさんのゴミの山を築くだけだと考えていると思う。
経済は一体どうなっていくのが、国民にとってベスト、いやベターなのだろうかと、unziouは考える。
今だって、景気が悪いといいながら、海外旅行に行く人は多いし、高級なホテルやレストランを利用している人も多い。庶民のunizouの周りでは、そういう光景をテレビや新聞で見て、「一体どこが不景気なのかね?持っているところは、持っているね」とため息交じりに話しているのを、何度聞いたことか。
安部内閣総理大臣が、平成25年年頭所感として経済のことを発言したのは、次の部分である。
頑張った人が報われ、今日よりも明日の生活が良くなると実感できる日本経済を取り戻すために、内閣の総力を挙げて、経済政策を強力に進めてまいります。
unizouは、「頑張った人が報われる」というのは良いことだと思う。
でも、頑張っている人って、一体どんな人?
農業や工業、商業で「頑張る」というのは理解できる。きっと、消費者が満足を得られるようなものを作って、提供して収入を得ている人たちなのだから。
では、土地を持っているだけで、一定の収入が入ってくる人は頑張っている人になるの?
お金を持っていて、それを運用しているだけの人たちは?
バブルの時も、リーマンショックやサブプライム問題が起こる前のミニバブルの時も、儲かったり、大きく損したりしたのは、土地やお金を持っていて、それを運用していた一部の人たちではなかったのか?
unizouが聞いた話では、未だにバブル期の不良債権処理が進んでいない事例はあるという。
不良債権をサービサーに売ることをせず、償却処理をしていない金融機関。
不良債権を安値で買っているのに、相手にいくら払えばいいのか言わずに、何年も放りっぱなしのサービサー。
これでは、再スタートを切るべきなのか、廃業せざるを得ないのか判断することもできず、中途半端な会社や個人事業者が増える。
そして、一番悪いことは、金融機関が、それらの付けを、預金者に利息を付けず集めたお金でしていることである。
unizouは、経済再生にとって一番必要なことは、破綻した会社や個人事業者、そして金融機関が、その責任をしっかり取り、真に頑張っている人が正当に評価され報酬を得られるよう、競争が公正・公平に行われる社会にする基盤をつくることが大事なのだと思うが、みなさんはいかがだろうか?