女性の進出・登用

 安部政権では、党執部に2人の女性が登用された。その二人の登用で、今年は「女性進出・登用」をといった論調が、テレビ新聞などで多い。
 
 
 unizouが学習した2006年版の中小企業白書でも、第3章に「子どもを産み育てやすい社会」に向けた中小企業の役割として、女性進出・登用などが取り上げられている。
 確かに、「男女ともに働きやすい環境」は大事なことであると、unizouもそう思う。

 
 公務員の友達Kから聞いた話では、公務員の場合、子が3歳まで育児休業が可能だという。
 そこで、平成24年9月28日に人事院が公表した「仕事と家庭の両立支援関係制度の利用状況調査の結果について」http://www.jinji.go.jp/kisya/1209/ikukyu24.pdfを見ると、育児休業の取得率について次のように報告されている。

育児休業の取得率は、男性3.7%、女性97.2%で、前年度に比べ男性は0.3ポイント増加したものの依然低い水準(政府全体の目標は平成32年までに13%)

 しかし、Kの話では、実際には、早々に職場復帰している女性公務員が多いそうである。
 確かに、公表された調査結果の「新規取得者の育児休業期間」を見ると、12か月超の育児休業取得者は、「12月超24月以下」33.7%、「24月超」12.1%と、合計で45.8%しかない。公務員は、育児休業は3年保障されているのに、その期間を丸々利用する公務員は、該当者の半分以下である。


 では、公務員が、育児休業期間を丸々利用しない理由はなぜか。
 理由ついては、できれば、調査してもらいたいものだが、調査結果にない。調査してもらえれば、もっと、どうすればいいのか対応の仕方もあるのに・・・。
なので、unizouなりに考察すると、
 経済的に苦しい?
 休みづらい?


 しかし、公務員が、もし、そのような理由で制度を利用できないとしたら、あらゆる労働環境で優遇されている公務員ができないのに、民間企業の社員が育児休業期間を丸々利用するなんて絶対あり得ない。
 実際のところ、「なぜ、公務員は育児休業期間を目一杯利用しないのか」と、Kに聞いてみると、周りの女性公務員は、「育児にずっと向き合っているのが嫌だから」だと言っているという。
 育児休業期間中、「子育てだけ」ではストレスがたまるので、たまに飲みに行ける状況を作るために、育児休業を満期使わず、職場復帰する。そして、職場では、適度に「育児があるから」と上司・同僚・後輩に仕事で気を遣ってもらうということらしい。


 もちろん、多くの女性は、子どもが可愛いし、好きだと思うが、「ずっと面倒を見ているのは嫌なのだ」ということらしい。
 となると、いろいろ言われる「専業主婦」って、育児に向き合っていて、「偉い」という気がする。
 昔は、農業も商業も工業も、家族が従事者だったので、女性は子どもの近くで育児をしながら労働していた。その方が、もっと偉いということになる。


 unizouは、「女性が外に出て働くことが悪い」と言っているのではない。
 当然、「女性が登用されるのが悪い」と言っているのでもない。
 しかし、職場は、男性・女性という性差でなく個性で登用されるべきで、育児などは、人間本来が持つ性差によって、父親や母親としての役割をしっかり発揮すべきなのではないかと思う。
 女性の進出・登用は、本来どうあるべきなのか。根源的な部分を、きちんと見据えて議論しないと、社会がいびつになっていくとunizouは危惧しているのである。