復活(1)

 ブログの投稿を止めてから、もう丸4年が過ぎた。
 それでも、未だにひと月に1000件近く、拙いブログを読んでくれる人がいることにびっくりしている。


 実は、このブログは、本当は二人がほぼ交代で書いていたものだった。
 一人の「unizouA」は、すでにご存じのとおり順風満帆に診断士に合格した。もう一人の「unizouB」は、未だに診断士の試験にチャレンジ中である。
 二人の「unizou」の状況が変わったので一旦節目としてブログを止めたが、未だに診断士の資格取得にチャレンジし続けている「unizouB」としては、モチベーションが下がり始めている自分への奮起と、そうまでして診断士の資格を取りたいと思っていることを書くことで、診断士を目指している皆さんに何かの思いが伝わればという思いを込めて、再開しようという気になった。また、もう資格を取得して活動している診断士の皆さんに対する期待を伝えていきたい気持も強い。


 そもそも、unizouはなぜ中小企業診断士を目指しているのか。


 唐突だが、unizouがこれからの社会に期待していることは、次のこと。


 ・ 誰もが公正で公平なチャンスがある社会で、富を分け合う社会であること。
 ・ 自由であるために、秩序を保ち、各自が責任を全うする社会であること。
 ・ 失敗しても何度でもチャレンジできる社会であること。


 これらのことを実行するためには、中小企業診断士の皆さんにがんばってもらわなければいけないというのが、unizouの持論なのだ。


 前回の衆議院選挙で小泉政権が行った規制緩和に対する批判は、与野党ともに根強い。


 診断士の資格を取ろうとすれば、企業経営理論で「参入障壁」という言葉を勉強する。政府がある業界に対して許認可制度を実施していれば、それが「参入障壁」であると・・・。
 そして、参入障壁を取り払うことが、規制緩和ということになり、ある業界に入りたい個人や企業、特にベンチャー企業は、その業界に参入しやすくなる。


 そういうことなら、「規制緩和って、悪いことなの?」と思う。
 やりたい人がやりたいことをやれる状況をつくることの、何が悪いの・・・。
 だって、今までのように既にやっている人しかできないなら、その人たちは安穏として努力もせずに、利益を貪ってしまうのでは?
 現実に、昔はそうだった気がする。


 昨年5月に起きた「関越自動車道高速バス居眠り運転事故*1」では、「規制緩和のせいで『安全性』が損なわれた」といった報道がずいぶんされていた。
 その報道に接し、unizouは、「なんて安直な報道だろう」と思った。
 そう思うのは、unizouだけ!?


 業者の中には、効率化を図りつつも安全性とサービスの向上をして、きちんとやっている業者もいる。大事なのは、そういった業者とそうでない業者をしっかり分けて、悪質な業者をしっかり排除する行政の仕組だと思う。そして、そういった悪質な業者は、代表者のみならず、役員、実質経営者などが、排除された後にも形態を変えてその業界に関われないような仕組をしっかりと作る。その際は、行財政改革の目的を踏まえ、できる限り人や金がかからないような仕組にする。


 unizouが思うに、こういったことに関われるのが、中小企業診断士なのではないかと思う。
 というのは、中小企業診断士は、「中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家」であり、もし、診断・助言する中小企業が公正な競争をしているにも関わらず、利益を上げることができず、その原因が不公正な競争のためだとしたら、そういったことを排除する仕組を作ることに関わる必要があると思うからだ。また、診断を任された中小企業がそういった悪質な企業であれば、コンプライアンスを守ることが、長い目で見れば企業にとって、最大の利益につながることを助言できる立場にいると思うからでもある。


 unizouが願う「誰もが公正で公平なチャンスがある社会で、富を分け合う社会」を作るために、中小企業の健全な育成をするために指導・助言をする中小企業診断士は様々なアプローチの中で大きな役割分担があるのではないかと、そう思っているのである。 (続く)

*1:2012年(平成24年)4月29日に群馬県藤岡市岡之郷の関越自動車道上り線藤岡ジャンクション付近で都市間ツアーバスが防音壁に衝突した交通事故である。乗客7人が死亡、乗客乗員39人が重軽傷を負った。