最終章

 資格の学校に通い始めたのが、17年7月からだった。
 しばらくぶりに通った学校は、新鮮な気持にさせてくれた。
 ブログをやり始めたのは、平成17年8月からで2年4か月になる。
 ブログをやり始めた当時は、502教室のリンクも知らなくて、ただ単に中小企業診断士になるためにモチベーションを維持すること、勉強したことを再確認する意味でやっていた。
 資格の学校の講師が授業中に502教室のことを教えてくれて、リンクさせてもらうことにした。
 それから、たくさんの人に読んでもらえるようになった。
 いろいろなコメントをいただいた。本当に楽しかった。
 でも、合格を機に一度退場することにしたいと考えている。
会社で中小企業診断士の合格のことを話すことになると、ブログで結構身近な人たちのことを取上げてきたので、迷惑をかけることになるかもしれないからというのが一番の理由だが、これから先のことも考えないといけないというのも大きな理由だ。
 本当に読んでいただいた方には感謝したい。稚拙な論理、文章にコメントいただいた方にも感謝したい。本当にありがとうございました。
 それで、最終章に当たって、「どうして、中小企業診断士になりたい」と思ったかをつづりたいと思っている。
 実は、unizou、自分の勤めている組織を見限ったことがある。辞めた訳ではないが、「踊る大捜査線」流にいうならば、「事件は現場で起きている・・・」のに、本店では何も考えていないということを、本店に行って知ったからだった。それまで、現場と一蓮托生でやっていると思っていた本店が、現場のことはどうでも良かったということを知ったからだった。現場で一生懸命やってきたunizouにとって、これほどのショックはなかった。
 そして、何より仕事ができるといわれている人たちが尊敬に値しない人たちだったことが、自分の人生観にかなりの衝撃を与えた。
 もちろん、尊敬する後輩はいた。この後輩は、人間としても女性としても非常に魅力的な人だった。実は、この女性も中小企業診断士の資格をとっている。それだけでなく、不動産鑑定士の資格も持っているほどの才媛なのだ。
 この人となら一緒に仕事をしていけば、一生心残りのない仕事ができると思うほどの人だった。
 彼女は、ポストにこだわらず、目の前の仕事を一生懸命に取り組んで、誰にも媚びないし、かといって高ぶらない人だった。
 unizouも、もうそろそろポストのために、今のような仕事のやり方が出来ない時期がくることがわかってきている。
 であれば、彼女のような仕事の仕方をできる人生を選ぶほうが大事な気がしている。
 後は、時期だけの問題なのだ。とりあえず、誰にも迷惑をかけないで会社を辞めることができる時期が・・・。
 では、なぜ、中小企業診断士か?
 今まで多くの中小企業の社長さんと会ってきた。
 日本では、税制の節税効果を理由にして、法人成りする中小企業が非常に多い。会社を私物化しているオーナー企業が、きちんとした財務、きちんとした運営で、会社を動かしていないことは明らかである。個人の財布と会社の財布の区別もろくについていない企業も多く、「中小企業を本当の意味で自立させるためには、たくさんの中小企業診断士が必要とされている」というのがunizouの今までの経験から言える。ただし、コンサルタントという目に見えないサービスにお金を払うことに不慣れな日本人は、必要としていても、あえて求めはしない。
 そして、日本という国がしっかりやっていくためには、中小企業が継続企業として、しっかりしていかなくてはいけないというのが持論なのだ。
 そのために、中小企業診断士の人たちに活躍してもらいたい。
 先日、ある会社にお邪魔したときに、30代前半と20代後半の若い税理士さんと一緒になった。その時、「経理弥生会計で十分ですよ」と言っていた。そして、税務相談をしっかりやっていく、経営相談をしっかりやっていかないと、これからは立ち行かないという認識を持っておられた。そこで、「中小企業診断士って、オールマイティですよ。これからは、中小企業診断士が行うようなコンサルティングが企業にとっては必要ですよ」とunizouが話したところ、「そうですね。コンサルティングできないとだめですね。でも、これまで関与先で一度も中小企業診断士に会ったことはありませんね」と話していた。
 これではいけないと思う。
 必要としている中小企業は多い。でも、コンサルティングにお金を払うのは勇気がいること。そこを、安いと思わせるようにならないとだめなのだ。
 そして、健全な中小企業をたくさん作る。
 そのほかにも、中小企業診断士のテリトリーは広い。やりがいもある。
 これから先どんな診断士になるかわからないが、いつやり始めるのかもわからないが、「この人unizouさんかな?」と、もし思えるような人がいても、そっと見守っていただきたいと思っている。
 本当にありがとうございました。