本のソムリエ

 以前にもブログに書いたが、読売新聞の日曜日の「本のソムリエ」が面白い。
 購読者から本の紹介依頼を受け、回答者がそれに答えるのだが、どの回答者もユーモアがあって、知識が豊富で、そしてたくさんの本を知っている。
 回答者の中でも、特に井上荒野さんがunizouの好物?だ。
 寄せられる本の紹介依頼も、「井上荒野さんに回答してもらいたい」といった感じのユニークなものばかり。
 11月18日の日曜日のものも楽しく、なんだか涙が出るくらいの依頼だった。
 で、依頼はというと・・・。

 三十路を超えました。それなのに夕焼けを見ると悲しくなり、星を見ると宇宙人が住んでいるはずだと空想します。友人にも変な奴と思われているでしょう。もっと、普通の大人になるために役立つ本はありませんか。(東京都 会社員 33)

 この依頼に対して、井上荒野さんは・・・。

 大人なのに、夕焼けを見て泣ける。星を見て空想を膨らませたりすることができる。はっきり言って、これは、自慢ですね。すばらしいですね。そう言われたいのだと思います。言います。すばらしいです。全然悪いことじゃない。

と・・・。
 何だかunizou、小学生や中学生の頃に、校舎から夕焼けを、屋根に上っては星を見たりしていた頃を急に懐かしく思い出した。
 今でもたまにこんな気分に浸りたいと思ったりする。でも、そう簡単にはできないのが現実。
 少しくらい純粋な気持ちを今でも持ち合わせているのだろうか?
 井上荒野さんの回答も、ユーモアがあって、ほっとさせる内容だった。
 井上荒野さんに、「すばらしいです。全然悪いことじゃない。」って言われるたら、自信を持って前へ進めちゃうな。
 井上荒野さんが紹介した本は、エマニュエル・ボーヴ「ぼくのともだち」【白水社刊】と中島美代子「らも」【集英社刊】の二冊。
 この二冊を読んで、「「オレなんか全然普通じゃん」と思うもよし、「普通じゃないほうがいいじゃん」と思うも良し。」と締めくくっていた。
 unizouも、普通じゃなくてもいいから、そんな気持ちも大切にする大人だったらいいなと改めて思った。現実は現実として受け止めつつ、どこかで純粋な気持も持ちあわせている大人でありたいなといつも思っている。