会社を辞めるとき

 実はunizou、今やっている現場の仕事が大好きで、職場のことも入社したての若いときのような中途半端な気持ちもなくなり、心地よく過ごさせてもらっているのだが、いずれこの職場を離れざるを得ないときのことを遠からず思っている。
 実は今でも中間管理職のはしくれなのだが、そのとき中間でない管理職としての仕事に向き合えることができるのかと・・・。
 会社内部の人たちと現場で同じ目標に向かって生きていき、会社外の人たちと知り合って、その人たちのためにサービスや商品を提供したり、その先にいる人たちのために価値観を共有したりする。そういった仕事が大好きなのだ。
 自分を生かせて人のためになれることを実感できるなら、これほど自分の存在意義を感じさせる生き方はない。
 そして、中小企業診断士の仕事は、まさにそのような仕事そのものだと・・・。
 しかし、実際は背負っている物も多く、簡単にできそうにもないという気持ちになることもある。
 もちろん、中小企業診断士の資格を取っていない今は、絵に描いたもちどころか、形にもなっていないが・・・。
 話は変わるが、先日の朝、家の人に駅まで車で送ってもらったとき、死亡交通事故に遭遇した。
 自転車に乗った老人が、ダンプカーに巻き込まれて死亡し、その遺体はシートを被され、シートのスキマから見える頭からは血が流れていた。
 さっきまで元気に生きて自転車を走らせていた人も、一瞬で人生の幕を閉じたということだった。
 しかし、これは誰にでも起りうる現実なのだ。
 何を持って生を受け、何を持って死を迎えるか?
 そういったことであれば、「実際は背負っている物も多く、簡単にできそうにもない」とか、「中小企業診断士の資格を取っていない今では、絵に描いたもちどころか、形にもなっていないが・・・。」などと考えずに、ひたすら自分を生かす道を模索し、今精進することが大事だと・・・。
 なりたい夢だけが宙に浮いてもいいではないか。
 人のためになれると信じる道があればいいではないか。
 実際にはそうなれるかどうかもわからなくてもいいではないか。
 ただ、生かされている自分を感じ、人のために授けられた自分の能力を生かすことができるなら、それでいいではないか。
 こんな文章を書いているときは、本当は心に不安があるのかもしれない・・・。
 いつの日か中小企業診断士の資格が取れた日にも、まだ迷っている自分がいるような気がしている。
 「青い鳥は近くにいるのに・・・」と、ささやく声が聞こえてくるように・・・。