コープとうきょう

 テレビ東京系列で毎週月曜22:00放映中の「カンブリア宮殿」、毎回、経済界で活躍している多彩なゲストを、作家村上龍が迎え、経済、金融、経営観などの本音にせまるトーク番組だ(http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/index.html
 時間が合えば時々見ている。
 10月8日はunizouも愛用しているコープ東京などの全国の生協を束ねる日本生活協同組合連合会の会長、山下俊史氏だった。
 山下氏は、東大の学生時代に大学生協で働いていて、そのまま組合の仕事を続け、今に至っているそうだ。
 会員数2000万人以上を誇る生協の小売の事業規模は、およそ2兆6000億円、これは、大手スーパーのイトーヨーカ堂やイオンの単体売上げと肩を並べる立派な数字だ。
 しかしながら、時代の趨勢が、より便利で簡単で安価なものに流れている中で、あくまで食料品中心の生協個店のビジネスモデルが時代に取り残され始めている。
 山下氏は、身を削る思いで、これまでも何店もの不採算店を閉鎖してきた。その流れは、しばらく続くと語る。
 一方、好調なのは、核家庭の定着、高齢者の一人暮らしの増加等を受け、自宅の玄関前まで配達してくれるサービスが目玉の個配。
 Unizouも利用している個配だ。今後も、生協らしいサービスとして力をいれて差別化していくべき点だ。
 興味深かったのは、番組の観客が、生協非会員100名であったこと。
 出資金は預けるだけで、脱退するとき返金されること、配当金が付されることもあること、個配等の種々のサービスが用意されている等を知らない方ばかり。
 山下氏は、いい勧誘の機会とばかりに、上品に宣伝していた。
 印象に残ったのは、生協の使命は、大手スーパーとは、「食品」という土俵で競い合い、その中で生協らしい品質と情報を提供していくことが重要であると語ったこと。
 かたや、ミーとホープの件もあって、食品点検については、悪意ある偽装を排除するため、性悪説に立った点検が必要と 当然のことながら厳しい顔で説く。
 本番組をみて、100人のギャラリーのうち、何人が会員になっただとうか。
 ぜひ追跡調査していただきたいものだ。