税理士と中小企業診断士の違い

 最近、非常に似通った仕事をするケースもある税理士と中小企業診断士の違いについて、決算報告の話題を通じて考えることが多かった。
 そして、unizouなりに答えを見つけた。
 それは、クライアントの数が、税理士と中小企業診断士の仕事に大きな違いを持たせているのではないかと・・・。
 税理士は、人にもよるが、非常に多くのクライアントを抱えるそうだ。
 平均して100件、多い人では300件以上のクライアントを抱えるという。
 もちろん税理士事務所では多くの事務員を抱えているところもあるし、数年前から税理士法人が認められるようになったので、何人かの税理士が協力して税理士業務を行っているところもあるように聞く。しかし、平均100件、あるいは多い人では300件のクライアントの毎月の帳簿の作成や源泉所得税の計算、そして決算などの業務を行っていれば、クライアントの困っている部分など見えようはずもない。
 例えば資金繰りに困っているとか、売上が落ちているので経費削減をしなければいけないとかといったことを、見つけられるはずもない。機械のように帳簿の作成、決算、そして税額を算出して、クライアントに届ける。それらの作業を毎月、毎期行っているようなものである。
 クライアントの経営状況がどんなことになろうが、知ったことじゃない。
 一方、中小企業診断士。unizouはなっていないので、502教室の診断士ブログや本で読んだ状況から推察したもの。もちろん、クライアントから要請されるのが、企業の経営に対する助言などであるから、恒常的にクライアントになるケースもあるがそうじゃないケースのほうが多いのではないかと・・・。
 ということは、一つのクライアントに対し、じっくり向き合えって行かなければいけないということである。そうしなければ、助言や支援はできない。
 そして、unizouの出した結論は、税理士は冷たい人で中小企業診断士は温かい人。
 もちろん、これは総体的な結論。税理士の中にも、しっかりクライアントに向き合い、できることをしている方も多いだろう。中小企業診断士の中にも、クライアントにじっくり向きあっていない人もいるだろう。
 なぜ、こんなことを考えたかといえば、税理士であろうと中小企業診断士であろうと、縁があってクライアントとなった人たちとしっかり向き合えるような仕事をしたいと考えたから・・・。
 相手と同じ立場に立ち、相手がうれしい時は喜び、相手が悲しいときは泣くという一体感に立って仕事をする。相手と共に解決策を考え、智恵を発揮し、その人に応じた魚の捕り方を教える。そうすればその会社は一生幸せに導かれる。【観音さまの抜苦与楽について書かれた公方俊良氏の「般若心教 人生を強く生きる101のヒント」【三笠書房刊】の、「人には魚を与えるより、魚の捕り方をおしえてやれ」という項の一節を自分なりにアレンジしたものです。】