層別から属性管理へ

 小売業と言えば、かつてPOSシステムに代表されるように、顧客管理は、層別管理であったように思う。
 すなわち、例えばセブンイレブンでは、レジ打ちの都度、購入者の性別、年齢層(確か5段階くらい?)をPOSレジでつけていた。
 そして、これらの情報をもとに売れ筋、死に筋を判断し、商品の仕入れや在庫管理に活用してきた。
 それが、最近は顧客管理がだいぶ属性管理にシフトしてきているように感じる。
 セブンイレブンも独自の電子マネー「nanako(ナナコ)」を導入し、しきりとテレビでCM中だ。
 イトーヨーカード‐においては、ネットスーパー「アイワイネット」を展開中、ネットで注文し、頼んだその日にスーパーの新鮮素材が届く(https://www.iy-net.jp/)。
 サイトにアクセスして会員登録し、住所登録すると担当店が表示され、そこから1回315円、1日5便、玄関前まで食材を届けてくれる。
 チラシに掲載された品も対応可能。
 会員登録時にプロフィールを入力する分、POSよりも個人データは多い。
 子育て中のお母さんや、高層階に住まいのお年寄りには重宝なサービスである一方、小売店側にも顧客情報収集のメリットがある。
 小売店で展開されるポイントカードも属性管理可能なアイテムだ。
 小売業界が厳しい中、層別から属性管理で、より顧客ニーズに近い店舗を目指している様子がうかがえる。