本当の強さとは・・・

 先日深夜テレビを見ていたら、パンクラス、リングスやUFCなどで活動していて引退したという元総合格闘家須藤元気さんが出演していた。
 以前は、プロレス大好き人間だったunizouだが、K−1などの流れには乗れずにテレビで放映されている格闘技は全然見ていなかった。それで、須藤元気さんも引退してテレビに何度か出演されているのを見て知ったという程度だった。
 そんな須藤元気さんが、「格闘技家って、決して強くないんですよね。弱いから強くなりたいと思う。力を誇示するんですよね。高校生の頃道を歩いていて誰かと目が合うと、弱くないと思わせないように目をにらみ続ける。内心は恐くて仕方ないんですけど。本当の強さは、そういうものじゃないんですね。」といったことを話されていた。
 unziouはそれを聞いて、「偉いな」と単純に感動してしまった。
 unizouが考える本当の強さとは、「守るべき人や守るべきことのために自分を捨てられる」、「孤独に耐えられる」、あるいは「自らの責任をしっかり負う」といったことである。
 今でも「本当の強さって何かな?と考えるとき、小学生の頃の担任の先生が教えてくれた短歌が必ず頭に浮かぶ。
 実際に、それが実行できているかどうかは別としてであるが、・・・。
 それは、以前にもブログに書いた、若山牧水の短歌である。
白鳥は 悲しからずや 空の青 海の青にも 染まずただよう
 白鳥が孤高を保ち、悠然と舞っている情景を歌っている。そして、作者自身のことでもあると・・・。
 人は好かれたいと背伸びをしたり、逆に傲慢に振舞ったりしてしまうものである。
 あるがままの自分を持ち続けながら生きていくことは、本当に難しい。つまり自分の弱さを認めて生きていくことは難しい。また、弱さを必要以上に認めて生きていくことも、愚かなことである。
 弱さを認めずに傲慢に生きている姿、その悪い例が、亀田三兄弟朝青龍である。
 亀田三兄弟朝青龍に共通していることは、戦う相手は「人」ではないと思って戦っているところである。
 それは、戦い終わったあとの姿に端的に表れている。
 相手の尊厳を踏みにじり、小ばかにする姿に、本当の強さは微塵も感じられない。
 朝青龍も同様に、戦い終わった相手に対する仕打ちが、さんざ話題になった。
 亀田三兄弟を見ていると、三兄弟よりも父親が悪いと思わざるを得ない。
 父親が金のために、自分の息子を利用しているに過ぎないと・・・。
 unizouも本当の強さを持った人間になりたいと常々思ってきた。
 そう簡単になれるわけではないが、常に自分の心と対峙し、弱い自分を認めつつ、強くなって行こうと思っている。