松田聖子という人

 週末、少々無謀かと思ったが、松田聖子のコンサートに武道館へ出かけた(http://www.seikomatsuda.jp/j/discography/catalog/list/cat=4/)。
 Unizouの青春時代、彼女の曲をよく聴いていた。最近は「YOUTUBE」で時折懐かしい映像を見ていたりもしていたのだが、コンサートまで足を運ばせたきっかけは、4月9日に放映されたNHKスペシャル松田聖子 女性の時代の物語」(http://www.nhk.or.jp/special/onair/070409.html)。
 番組は、かつて「ぶりっこ」という言葉や「聖子ちゃんカット」という髪型まで産み出した80年代のトップアイドルであり、結婚や出産などを経ても引退せず、今も変わらずアイドルとして仕事に“走り続ける”彼女の芸能活動の軌跡を振り返りながら、その間に変化してきた日本の女性たちの価値観やライフスタイルを映し出すものだった。
 子育てをしながらアイドルを続けるという働くママ、つまり女性の社会進出の先駆的存在として、松田聖子を意識したことは正直この番組を見るまでなかった。
 華やかに、恋もして。自分の好きなことを続けているというイメージの強かった彼女であったが、女性の視点から彼女を見ると、松田聖子的なライフスタイルは、働く女性の理想像であったり、共感できる存在であるわけで、そこに今なお同世代の女性から絶大な支持を受ける理由の1つであることに気がついたら無性にコンサートに行ってみたくなったのだ。
 会場は満員、30代の女性同志が多い中、お子さん連れのお母さんやご主人がかつて大ファンだった様子のご夫婦、80年代はきっと「聖子命」のハチマキをしていただろうファンクラブの面々と顔ぶれは多彩だ。
 圧巻だったのはやはりその歌声、2時間半、透明感ある高音で歌いつづけられる喉の強さに日頃の鍛錬を感じ、改めてプロだなぁと感心した。
 中盤には恒例(らしい!?)のリクエストコーナー、お客さんが口々にステージに向かって歌って欲しい曲を大声で伝え、聴き取れた曲名のうち、拍手の多かった物をその場で伴奏付きで歌うというもので会場はおおいに盛り上がった。
 懐かしい歌とこの6月にリリースしたアルバムからの選曲で構成されていたが、当該アルバムは、作詞、作曲、アレンジメントを初めて全て一人でこなしたという挑戦の1枚なのだそうだ。
 娘のさやかさんは今年20歳だそうだ。
 歌いつづけること、その中で新しいことに挑戦していること、頑張っている姿がとてもまぶしかった。