ライフ&ワークバランス

 502教室に登録して、いつも楽しく読ませてくれた「子持ち兼業主婦の「中小企業診断士」への戦闘記録」さんが、残念なことに戦線離脱された。【http://syo-you2gou.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_4067.html
 本当に健気に頑張られている姿が伝わり、またユーモアがあって、読むたびに元気と癒しを与えてくれた。残念なことだとは思うが、今は、子育てのライフステージにいるのだと思う。頑張ってほしいと思うし、楽しく受験勉強させてくれたことに感謝したい。
 さて、「子持ち専業主婦さん」のように子育てで断念しなければいけないケースもあれば、 仕事上なかなか思うように診断士学習ができないケースもあると思う。
人それぞれ、ライフステージが違っている中で、「診断士試験合格」という目的を達成するために頑張っている。
 もちろん、全部が完璧にこなせるのが一番いいかもしれないが、与えられている時間は限られているので、そんなにうまくいくはずもない。
 だからといって、どちらかに偏ってしまうのは、どうかと思う。
 大事なのは、一生学ぼうという姿勢なのだと思う。(unizouの家の玄関には、なぜか相田みつをさんの「一生勉強 一生青春」という言葉がケースに飾られている・・・。)
 3年ほど前になるが、読売新聞に掲載された特集「家族 第一部 きずなを求めて(5)剛腕経営者 優しい父の顔(連載)」という連載があった。
 日産自動車カルロス・ゴーン社長のことが書いてあったのだが、ゴーン社長は仕事を家に持ち込まない主義。日産社内には、「社長に週末の仕事はいれない」「緊急時以外は自宅に電話をしない」というルールがあるという。
 一方、ゴーン家にも約束事がある。朝食は基本的に家族一緒。週末も家族と過ごすという。
 一部を抜粋しよう。

 中でも重要なのが、家族会議。家族にかかわりのあることは、家族で話し合って決める。いま、最もホットなテーマは、四月以降、どの国で暮らすか。ゴーン社長は春からルノーの社長も兼務し、一年の半分はパリ勤務となるからだ。「君たちはどちらの国で暮らし、学びたい? 全員一致した結論を出してほしい」と条件をつけた。
 リタ夫人が明かす。「私たちといる時の彼はとても優しい。子どもたちを絶対怒らない」
 ゴーン社長が、家族のきずな作りに腐心するのは、妻と四人の子どもを連れ、ブラジル、アメリカ、フランス、そして一九九九年から日本と勤務地が変わった事情がある。「家も友だちも変わり、子どもたちに厳しい環境を強いてきた」
 もう一つ、経営者の判断がある。「社員が仕事と家庭のバランスを失えば仕事の意欲も低下し、家庭も企業も敗者になる」 総務省・社会生活基本調査によると、家事・育児時間は、六歳未満の子どもがいる共働き世帯で、妻五時間(平日)に対し、夫は二十一分(同)。NHK放送文化研究所による国際比較でも、男性の仕事時間と家事育児時間の割合がアメリカやデンマークで三対一なのに比べ、日本人は十四対一と仕事偏重が顕著だ。
 家庭や私生活とのバランスを大事にした働き方を目指す「ワーク・ライフ・バランス」の取り組みが、最近、徐々に日本の企業でも広がってはいる。資生堂は、始業・終業時間を自分で決められるフレックス勤務や、乳幼児がいれば男女とも一日二時間まで取得できる育児時間制度を導入した。JR東日本ニチレイマツダなども、同様の取り組みを進める。

 子育てを終えた先輩方に聞くと、子育てを終えると急速に自由時間が増えるという。
 もちろん、診断士を若いときからの仕事としてやっていきたい、収入源にしたいという人もいるだろう。いやそういった人たちのほうが多いかもしれない。
 だからといって、誰もが画一的にそうでなければいけないということでもない。
 それぞれのライフステージの中で、やらなければいけないことはある。
 それをバランスよくやる中で、最善を尽くすことが大事なのであって、資格試験は勝った負けたではない。
 ただ、逆に子育てや仕事をいい訳にはしないことも大事なことではあるが・・・。