ここ最近になくいいこと・・・

 自分の所属する課の人間が30人近くもいると、いろいろな人がいて、いろいろなことがある。
 そんな人達を取りまとめ、課の進むべき方向性を指し示しながらやってきたが、思うように行かないことが多かったように感じていたこの1年。
 しかし、実際は、自分が思っているほど悪くなく、それぞれの心に通じていたのだと改めて思うような出来事がいくつかあった。
 自分の直属の部下には、まだまだ若い未熟な部下が多かった。
 そのため、機会あるごとに彼らの話に耳を傾けた。
 そのお陰で何でも話しをしてくれるほど、信頼関係ができたように思う。
 昨日も、仕事はできるが、外見とは裏腹に繊細で、些細な人間関係に悩んでいる、家族思いのK君と話をしなければいけないことが起きた。
 「どうしても、この人間は顔も見たくないというのがいます。それから、自分がここにいることも、学生時代に家族の犠牲になったせいではないかと思うことがあります。だから、会社をやめるほうがいいのかと・・・」
 「やめる理由が、自分の才能を生かすとか、自分らしく生きたいというのであれば、応援したいな。今まで誰にも話すこともなかったが、unizouも自分の才能生かしたいとか、自分らしく生きたいと思って、資格試験にチャレンジしてるんだ。何年かかるかわからない試験だけど・・・。それに、今までずっと、この職場で一生自分を活かそうというように考えているわけでもなかったよ。今、K君から聞いた理由で、会社をやめようと考えるのはどうかな。いつも、顔を見たくない人のことばかり考えて生きていることも、自分の人生にとってもったいないことだし・・・。自分のために、生まれてきた自分を生かすことを考えるのが、一番いいことだと思うよ。それに、自分らしさや自分の才能を生かしたいと考えたりするのは当然だけど、それが100%でないことをいつもくよくよしているのももったいないことだと思うけど・・・。」
 何だか、自分の貴重な時間を、過去や人間関係にばかりに目を向けて、思い悩んでいたことがなんとなく馬鹿らしいことと気づいたように、次のようにK君はいう。
 「そうですね。確かにもったいない・・・ですね。」
 「そうだろ。仕事の能力はあるし、社会人として足りない部分もあって、ずいぶん叱ったけど、それはそれ。これから、まだまだ伸びると期待しているよ。」
 「これまでの1年間は、勤めてからの1年前までとは確かに違って、自分のことを上司のunizouさんに話したなと思います。それに、実際仕事は楽しかったですからね」
 「そうだよ。よくやってたもの。unizouの好きなCMに、『時は流れない。それは積み重なる』っていうがあって、それは、毎日起きて会社に来て一生懸命仕事をして、また帰っていく。一生懸命ベストを尽くして、毎日繰り返して生きていくのが大事なんだと思うよ」
 ずいぶんすっきりしたのか、「よく自分のことを考えてみます」という。
 そして、先日ブログに書いた管理職のSさん【管理職:http://d.hatena.ne.jp/unizou1972/20070630】。
 帰り際にunizouのところに来て、次のように話した。
 「unziouさんのいうような方法も検討してみます。今まで、ずっと、歳が下だと思って、自分なりに考えて、unizouさんに意見を求めなかったのは申し訳なかったと思っています」
 「いえ、いいですよ。いい仕事がしたいだけですから。今まで、unizou自身も少し遠慮しすぎていたというのも事実ですから・・・。これからも期待していますよ」
 「ありがとうございます」
 今まで、事務的に受け入れるべきことは簡単に受け入れ、根幹に関わる部分は従っているといった風を装っていただけに思っていて、今回のような本音で語りかけられたことはなかったように思う。
 先日、ぶつかり合ったことが良かったのかもしれない。
 1年を過ぎたばかりであるが、まだまだ、ほかにも何人かが、この1年を「今までになくやりがいがある年でした」と言ってくれた。
 こう考えてみると、自分なりにベストを尽くしてきた結果だと、いいことも悪いことも全部ひっくるめて受け入れようと思う。
 でも、実際は、「最近にないいいこと」がたくさん起きているこのごろである。