システム思考

 2次対策に取り組んでいるが、事例問題においてよく出題される「問題点とその原因」、さらには改善策まで問うものも多いが、その因果関係がなかなか問題文から読み取れず苦労している。
 そして因果関係を訓練する方法として、「システム思考」なるものがあると紹介された。
 問題の状況や目標に関連する要素を因果関係の矢印で結ぶことで、つながりの構造を表現してみる。そして、その因果関係を示す要素に向けられた矢印が最終的に目標に戻るようなループを描くのだとか。そういう訓練を日ごろからすると力がつくのだそうだ。
 「システム思考?ループ図?」
 調べてみると、「システム思考」とは問題となっている対象を構造をもったシステムとして捉え、問題解決を行おうとする考え方をいうそうで、プロジェクト運営上の問題をシステムとして捉えるといった「システム思考」をすることで、全体を複眼的な視点で見ることによって、一面的な見方を避け、安易な解法に頼ることなく、根本的な問題解決方法を導き出すことができるのだそうだ。
 システム思考は、単に目の前の問題が実はどのような要素のつながりで起こっているかを考えることができるだけではなく、部門内・部門間・社内外のコミュニケーションにも大変役に立つという。海外ではマスターカードやデュポン、GMなどもシステム思考によって年間あたり数百億円規模に及ぶ業務改善・利益向上をもたらしているというのだから驚く。
 「道路の渋滞」という問題に対して、その原因と考えられることを要素として列挙した事例があったので参考にされたい(http://change-agent.jp/news/000012.html)。
 「道路の渋滞」は、→「渋滞解消の圧力」を生み出し、→「道路建設を促進」する。それによって、→「道路の走りやすさが改善」され、道路の渋滞が一時的に緩和される(「道路建設ループ」)。
 しかし、ひとたび道路の渋滞が緩和すると、→公共交通機関に対する「自動車利用の相対的魅力」が増し、→「自動車の利用頻度や走行距離」、→「自動車の保有台数が増加」する。その結果、→「道路の交通量が増加」し、再び「道路の渋滞」がする(「交通量増大ループ」)。
 という風に思いついた因果関係を言葉にし、矢印で結んでいくのだ。
 こういう訓練を仕事や生活の中でテーマを思い浮かべトレーニングしてみる。
 事例問題の力がつくことを祈って。