初志貫徹2

 先月29日、この2月に実施された第101回医師国家試験の合格者が厚生労働省から発表された。
 その中にunizouの高校時代からの友人が含まれていた。
 昨晩、その彼を高校卒業後もずっと付き合いのある仲間で祝った。
 彼は、文化系の大学を卒業後、コンピュータ会社に就職し、営業の仕事をしていた。でも心の内ではず〜っと医者になりたいという夢をもっていた。
 その夢は彼を突き動かした。
 数年働いて当面の学費の目途をつけた後、会社を辞め、医学部を目指し受験勉強へ突入、見事合格し、若い仲間に交じって医学生生活をスタートしたのだ。
 それから早や6年。特に卒業までの最後の2年はめちゃめちゃ忙しかったようで、同期の集まりにも欠席が続いていた。そんな苦労が報われて、今春、医者の卵となったのだ。
 皆、心から合格を祝ったし、彼も本当にうれしそうだった。
 そんな彼の一言がとても印象に残った。
 「医師国家試験に合格した瞬間、一瞬ゴールした気持ちになったけど、ようやくスタートラインに立ったんだよな。」
 そうなのだ。
 彼にはこれから2年間、研修医としての大変な日々が待っているという。1クールが36時間でスケジューリングされていて、外科、内科、ホスピスに救命救急と各科を回った後、専門を決めていくそうだ。一日が24時間でなく36時間でローテするのだと聞いただけでもハードさが伝わってくる。
 昨日は、夢に邁進する彼を見て、まだまだいろんな可能性があるのだと大変勇気づけられたし、励まされた。
 そして、時々いまどきの若者コトバを話しながら、若い奴等と比べ体力が一番心配だぜと笑って語る彼が一段と頼もしく見えた。