ハケンの品格

 毎週水曜日、夜10時、日本テレビ系列で放映中の人気ドラマだ。unizouも何回か見たことがある。
 正社員よりもスキル(技能)にたけ、なぜか人脈もあるという篠原涼子扮するスーパーハケン社員の主人公大前春子が、毎回スキルを駆使して職場をピンチから救う。
 正社員が、上司の視線や同期との出世争いを気にする中、スーパーハケン社員春子が、周囲のしがらみを気にすることなく、毅然と自分の意見を言うシーンなどは圧巻。
 このドラマは、unizouの職場のように派遣社員を雇用していない場合、派遣社員を知るいいきっかけにもなっているように思う。
 派遣から正社員になることも不可能でないことは、経営法務で学んだ。
 ただし、派遣は、スキルと時給がリンクしているため、スキルを磨くことに力を注ぎがちだが、一方、正社員の場合は、長期雇用であるため、スキルだけでなく、組織の中で自分の役割が果たせるかや後輩の面倒がみられるか、管理職を目指す意欲と責任があるかなど、長い目でみたときに、会社に貢献してくれる人材であることが求められるなど、職業観が違うとされる。
 パートから正社員の道も夢ではない。
 今朝、カジュアル衣料品店ユニクロが、この4月に「地域限定正社員制度」を導入し、向こう2年間で契約社員・パートのうち5000人を正社員化する方針を明らかにしたばかり。アパレル業界の競争が激化する中、必要な人材を安定的に確保するため、正社員以外の働き手の処遇改善が必要と判断したのがその理由とか。 
 昨年5月に発表されたBOOK OFFの新社長に橋本真由美氏が就任したときも衝撃的だった。時給600円のパートから東証一部企業の社長になってしまったのだから。
 とらばーゆ編集長の河野純子さんが、毎日新聞紙上で多様化する職のスタイルを踏まえて次のようにコメントしていた。
「適職は探すものではなく、つくるものです。『これがあなたの適職でございます。』というものが、きれいな包装紙にくるまって出てくるものではありません。何か縁あって、その仕事についたならば、まずは一生懸命頑張ることです。その中で、この仕事をしている時が一番楽しいといった面白さを見出していって、いつの間にか『自分らしい仕事のかたち』というものがでてくるものです。」
 何か縁あってその仕事についている、unizouもまさしく同感である。