「Time is money」

 unizouが所属する部署が当事者となっている訴訟案件がある。
 先日、その判決があり残念な結果に終わった。
 この司法判断は、unizouの部署に限らず、全社的に影響があるため、注目されていた。 
 争っていた期間も1年以上あったため、直接・間接の差はあれ、これまで関わってきた社員も多い。
 そこで、判決言渡し前から、現担当者unizouとすれば、早急にその判決内容をこれまで関与してきた方々に報告しなければならないと思っていた。
 そして上司に判決内容の連絡手段を相談した。
 unizouは、スピード重視で、判決文をスキャナー処理して電子データ化し、社内メールに添付して送信することを提案した。しかし、上司はコピーして封入し郵送するよう指示した。
 そこでunizouは、反論した。コピーして郵送するのは丁寧かもしれないが、こういった情報はスピードを優先すべきでないでしょうかと。しかし上司は譲らなかった。
 結局、判決日当日、関与者には本社から電子メールで判決文が送信された。支社のunizouから郵送する手間はなくなったのだ。
 「やっぱり…。」と心の中でつぶやいた。
 経営学で学んだ競争戦略のひとつ、「タイムベース競争(時間優位)」を思い出した。
 「タイムベース競争」の基本は、時間こそが企業と顧客の双方にとって最も貴重な資源だという考え方だ。顧客は消費者であれ、企業であれ、高い時間弾力性を有する。同じ価格・品質・性能の製品・サービスであれば、それが早く手に入るほど、需要は大きく、顧客満足度も高い。よって、同じ品質・性能のものであれば、早く届けられるほど価格も高く設定できることになる。
 今回の対象物は、「情報」ということになるが、情報も丁寧に吟味して提供した方がいい場合と、いち早く、速報として提供した方がいい場合とがあり、今回は明かに後者だった。
 そういった「旬」や「瞬」を見極める視点を常に養い、判断を誤らないようにしていきたいと思う。