ピンクカラー

 日々知らない言葉に出くわすが、標題の言葉も恥ずかしながら最近見知った言葉である。
それは、東京ガス西山経営研究所が、「2007年予測 働く女性はどうなる 12の潮流」と題して発表した、働く女性を取り巻く環境が2007年にどう変化するかを予測したリポートの中で見つけた。
 「ピンクカラー」、言われてみると、なるほどと思える表現だが、さすがに初見では、意味まで当てることはできなかった。
 「ピンクカラージョブ」とも言うそうだが、看護師・保育士・家政婦・秘書・図書館司書など伝統的に女性が多く占める職種をいい、男性のホワイトカラー・ブルーカラーなどに対応する言葉として用いられるのだそうだ。
 これまで、一般に、ピンクカラーの年収はブルーカラーを下回るとも言われ、社会的地位も高くないと評されてきたが、高齢者の雇用問題とともに、女性の労働人口をいかに増やし活用するか議論される中、「ピンクカラー」層の賃金見直し、社会的地位の上昇(回復)が見込まれているという。
 リポートは、働く女性が増えているのに保育園は増えず、また高齢化が進んでいるのに対し、看護師は不足している。産婦人科医や助産師、小児科医の不足も問題となっている。こうした意味で、高い賃金を払ってでも採用したいという、ピンクカラーの賃金と社会的地位の向上が予測されると伝えていた。
 少子化・人口減・高齢化社会での女性労働力は経済の活力にとって不可欠な要素となってくるのは必至である。それは何もピンクカラージョブに限られた話ではないが、少子化・人口減・高齢化社会が、逆にピンクカラージョブへのニーズを牽引することになる。
 これまで社会的地位が高くないと評されていることを個人的には疑問に感じるが、時代の要請という形で、改めて脚光が浴びている職域であることを契機として、賃金と社会的地位の向上を獲得していってほしいと感じた。