QC7つ道具・新QC7つ道具

 資格の学校に通っていた昨年、運営管理のテキストの中に、「QC7つ道具・新QC7つ道具」という項目があってびっくりした。
 実は、仕事上の悩みや問題があると、書籍で偶然見つけるのか、求めていて手にするのか不明だが、そういった状況に光明が差すように「ある1冊の本」に巡り合うことが多い。
 そんな1冊の本に、「『問題解決』ができる人できない人」(中島孝志著 三笠書房刊)という本があって、その第4章に「問題を“見つけ”“解く”ビジネスの7つ道具」として、「QC7つ道具・新QC7つ道具」から、特性要因図法・親和図法・連関図法・チェックシート法・散布図法・ヒストグラムパレート図法の7つが取り上げられていたのだ。
 本には、次のようにある。

“いつまでも解決が先送りされる理由”
 一つは問題がつかめていないこと。つまり、問題がどこなのか、問題がどこにあるのか見えないこと。(中略)
 もう一つは、問題解決の方法がわからないことである。どうやって、解決すればいいのか、どうすればいいのかわからないのである。
 まずは、見えない問題をあぶりだすこと。それが、問題解決の第一歩である。
 では、どうすれば問題の所在をつきとめることができるか。そのための具体的な技術、7つ道具を本章では紹介したいと思う。

ということで、この本で中小企業診断士の試験科目「運営管理」の一部の知識を習得していたことになる。
 今でも、この本で読んだ「7つ道具」以外のことも、生きていく上で大事な知識となっている。
 たとえば、最初にでてくるのだが、「仕事ができる人は『ここに目が行き届いている!』には、次のようにある。

 「ビジネスマンは毎日が問題解決の連続である」といってもいい。仕事とは、問題を解決することなのだ。(中略)
 「雨が降ったら、あなたはどうされますか?」
 これは、かつて松下幸之助さんが「成功の秘訣とは?」と聞かれたとき、逆に相手に切り返した質問である。
 あなたは、雨が降ったらどうするか?
 「傘をさす」が正解である。当たり前だ。傘がなければ濡れてしまう。濡れるのが嫌なら傘をさす。
 当たり前のことを当たり前にやる。これが一代であれだけの企業をつくった松下さんの「成功秘訣のエッセンス」であり、「問題解決の大原則」といえるだろう。

 また、問題解決で重要な資質について、次のようにある。

 問題解決で重要な資質について、わたしは、「なぜだろう」と考えてみる疑問力ではないかと、つくづく思っている。(中略)
 ところが、この疑問力はなかなかどうしてたいへんなもので、実際のところ、問題解決よりもむずかしいかもしれない。
なぜか。
 それは固定観念、常識、体験(特に成功体験)、しきたり、業界の約束事、掟、規則、法律といったものにとらわれてしまって、不思議を不思議と感じ取れなくなっているからである。
 仮にこの感性に優れた人がいたとしても、1週間もあれば、この疑問力は失われてしまうだろう。
 たとえば、新入社員でも最初のうちは「何で、そんなやり方をするんだろう?」と、仕事の進め方に疑問を感じたりできるが、これが1週間も経つと、「そういうものなのか」と順応してしまってもうダメだ。明日、定年を迎える人とたいして変わらないくらいである。
 そう意味で、毎回、毎回、頭をリシャッフルして、思考システムを初期化することは高等技術なのである。

 改めて読み直して、諦めにも近い「そういうものなのか」を毎日繰り返していないか、自分に問うてみた。
 ・・・。とりあえず、そういう状況になっていないと思う。
 その代わり、周囲の人間に毎日「どうしてそうなの?そう思うの?」と聞いては、煙たがられている?ようではあるが・・・。