人生観

 最近、「もうこの人には何を言っても今の姿勢をこれ以上は変えようがないだろう。これ以上は、その人の人生観によるものだから・・・」と思うことがある。
 どんなときにそう思うかというと、嫌な仕事や面倒な仕事をできるだけ避けようとするような人を見たときである。若いうちはきちんとやっていたのに、年齢を重ねたり、ポストに付けなかったりすると、そういった姿勢をとたんに見せて、できるだけ他の人にやらせようとする。
 例えば、暑い時期や寒い時期にも、道が良くても悪くても、外回りをしていろんなお客に会うような仕事、お客様の苦情受付、何かのトラブル処理などを、極力避けるといったようなことである。また、仕事に積極的に向き合わず、今までどおりのやり方を押し通すといった消極的な姿勢で毎日を送っているようなことである。
 そして、定時になると、そそくさと帰ってしまう。仕事に対する誇りなど、微塵も感じられない人たちである。
 だからといって、こういった人たちがまるっきり仕事をしていないといったことではないので、一応。給料は払わざるを得ない。
 しかし、実際は、豊富な経験を持ち合わせているのに若手社員より仕事をしていない。
 そして、こういう姿勢を見せる人たちを、与えられた仕事に積極的に向き合うようにさせようと思っても、多少は変えられても、これ以上は変えられない一線があると感じるときに、最初に書いた言葉「その人の人生観に尽きる」と思うのだ。
 そういった人たちを見ると、この人は一体仕事をどんな風に自分の人生の中で位置づけているのだろうかと思う。情けないし、unizouは、絶対にそんな風にはなりたくないと思う。
 しかし、そうでなくポストや年齢にかかわりなく、きちんとこなす人も一方でいるのも事実である。同期が役職について、個室で仕事をしている一方で、現場で泥臭い仕事をきちんとこなしているといった風に・・・。
 そういった人たちは、unizouにとって尊敬の対象になる。どんな仕事であれ、きちんと向き合って、その仕事に何かを見出している姿に感動さえ覚える。
 そして、今までの経験を若い人たちに伝えようという姿勢が垣間見える。

 これから君はいろんな仕事をやらされる。好きな仕事もあれば、つまらない仕事もいっぱいある。地味な仕事もいっぱいある。
 そんな中で、何のために働くかと言うと、それは自分を磨くためです。自分を向上させるために働く。仕事をするために自分を磨くのではないのです。これを間違えてはいけない、大学に入るために勉強するのではないのと同じです。仕事ができるような自分になるために自分を磨くのではないのと同じです。つまらない仕事も面白い仕事も、あらゆる仕事が自分を磨くためにある。だkら、仕事が面白い、面白くないではないのです。仕事は手段です。最終的な目標は、より高いところを目指して自分を磨かなければいけないという高い志を持ちましょう。
中谷彰宏著「入社3年目までに勝負がつく77の法則」PHP文庫刊

 【どんな役も演じ抜けば、主人公たりえる】
 周囲の人や上役から命ぜられ、いやいややる仕事では、主人公と言えません。誰か他の人が主人公で、自分は脇役を演じているに過ぎません。
 しかし、どんなにささやかな脇役であっても、自ら精いっぱい役割を演じることができたら、誰もが、その主人公に喝采を送るに違いありません。これが、空を生きるコツです。負けることが分かっていながら、全力投球できることが尊いのです。このような一見ムダな努力に、人は感動し涙を流します。何でも分かり切って行動する人には、魅力が感じられません。無駄と思われることにも努力できる人になって下さい。
 公方俊著「般若心経 人生を強く生きる101のヒント」三笠書房

 一体、仕事とは、人生とは何なのだろうか?
 でも、手を抜いていては本当の喜びを味わえないというのは、何度も経験してきたのは事実である。