優良誤認表示

 昨日の朝刊に資格の学校に関する合格者数「水増し」表示の記事がでていて、目にとまった(http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20061012AT1G1201Z12102006.html)。
 何でも、大手資格試験予備校が公認会計士などの試験対策講座のパンフレットの合格実績に短期間の講座を数回受けただけの人も含めて表示していたのは景品表示法違反(優良誤認)の恐れがあるとして、公正取引委員会から12日、資格の学校(東京)、大原学園(同)、早稲田セミナー(同)の3校が警告を受けたというものだった。
 公取委によれば、資格の学校は2005年12月〜今年6月に配布した公認会計士試験講座のパンフレットに、05年度試験の会員合格者数を「1079名 合格者に占める割合82.4%」と表示。この中には短期間の講座を数回受けただけの人や数年前の受講者も含まれていた。税理士試験講座のパンフレットでも同様の記載をしていた。
 大原学園は税理士試験講座の、早稲田セミナーは公務員試験講座の各パンフレットで同様の表示をしていた。公取委は、各校とも正規の受講の成果とは認められない人が合格者数に2割程度は含まれていたとみている。
 各校はすでに指摘されたパンフレットの使用を中止しており、「警告を真摯(しんし)に受け止め、今後は適正な広告表示に努める」などとコメントしているという。
 景品表示法、そう経営法務で独占禁止法の特別法だ。商品やサービスについての不当な景品(過大景品)や表示(誇大表示)を規制する法律である。
 早速資格のHPを見てみると、詳細が説明されていた(http://www.c-direct.ne.jp/japanese/uj/pdf/10110256/00051789.pdf)。
 どうやら、全国公開模試や直前答案練習だけ受けた受験生を、当校出身の合格者として合格者占有率に含めていたらしい。
 確かに、診断士のチラシを見ても、各専門学校の合格者率を足していくと、100%をはるかに超えた数字になる。受講生を重複カウントしていることは推測できた。そう、直前答練などは、各校の出題予想を把握したり、他流試合(解き慣れた専門学校以外の問題を解く)という意味で、重複して数校受験する受験生が当然いるからだ。
 各校適正な表示に努めるという。さて、合格率はどう変わるだろう。