過去最高のホンネ2

 10/2付ブログで冒頭に紹介した厚生労働省のまとめによる「平成17年雇用動向調査結果」、昨年1年間における入職(採用)者数と離職者数がともに700万人超え過去最高となったこと以外はあまり触れなかった。せっかく雑誌から記事をコピーしておいたので詳細をもうちょっとだけお知らせしたくなった。
 そう、700万人の現状である。
 まずは、入職者。
 入職者は前年より75万人増加の748万人で、その内訳は、新卒を含む未就業入職者が276万人(前年239万人)、転職による入職者は472万人(同434万人)といずれも増加傾向にあったそうだ。
 就業形態別では、一般労働者が447万人、パートタイム労働者が301万人となっている。
 次に離職者。
 こちらも前年より71万人増加の756万人で、離職者の勤続期間をみると、6ヶ月未満(22.7%)と2〜5年未満(20.1%)の割合が高かったそうだ。
 就業形態別では、一般労働者が461万人、パートタイム労働者が294万人となっている。
 性別での分析もある。
 男性は、入職者356万人に対し、離職者367万人(前年比31万人増)と離職超過である一方、女性は、入職者392万人(同60万人増)に対し、離職者388万人と入職超過になっている。
 この結果から色々なことが考えられるが、新卒採用が大幅に増え、就職氷河期時代をようやく脱しつつある感を受けるものの、依然、企業の給与・賃金の削減傾向は続いており、企業は労働力の確保を、男性正社員を削り、主婦などのパートタイム労働者を採用する方向へシフトさせていることは言えそうだ。
 入職者、離職者併せると約1500万人の人たちが、就職、退職という局面に向き合っている。中国の首都、北京市の人口に匹敵する人数かと思うと驚くべき数字だ。人が動けばお金も動く、そんな観点から考えればこれも良いことなのだろうか?