藤田憲一氏3

 昨日unizouのブログでアクセス数が多いと紹介した、スキルス胃がんの再発のため、今年1月に“余命3ヶ月”を宣告されたIT社長藤田憲一さん。実際、今現在どうしているか気になっていたのだが、最近何かとお騒がせのTBS「ニュース23」で、偶然藤田社長を目にすることができた。それは、番組内の特集で、三夜連続のスペシャル企画「がんを生きぬく」 だ(http://www.tbs.co.jp/news23/tokusyu.html)。
 昨日はその第一夜、「余命宣告!36歳IT社長が今伝えたいこと」と題したその特集は、 スキルス胃がんの再発のため、今年1月に余命3ヶ月を宣告されたIT社長藤田憲一さんが、この夏36歳の誕生日を迎えたところから始まった。そして、苛酷な闘病生活とビジネスの日々に密着し、その様子が映し出された。
 阪大病院の医師からは、がんは既にレベル5に達し予断を許さない状況であると伝えられる。実際に以前映像で目にしたときに比べると随分お痩せになっていた。でも目にはしっかりと病気と向き合う意思が表れている。
 現在は、抗がん剤治療も打ち切り、独自の信念で身体のコントロールを行い、がんと各地を飛び回る藤田社長。
 再来年に銀座に完成予定の高級マンションの最上階50階の部屋を購入し、建築現場を母親と尋ねる様子、がん再発後、愛媛から越して来た両親と花火大会を楽しむ様子、幼い頃育った高知県を訪れる様子、そして初めて社長業に就いた福岡で当時の仲間と語り合う様子が映し出された。
 講演活動も多くこなす藤田社長。その中で藤田社長は、仕事も病気も「自己責任」であり、そう考えると自分は幸せだと表現していたことが印象的だった。誰かのせいにして、悩み苦しむのではなく、自分ととことんまで付き合って悩み苦しみ、こうなったのも自分の責任、でもこうして対処していくのも自己責任で決めて取り組めるからだそうだ。
 なかなか言えることではあるまい。
 事業に失敗経験のある事業者が講演後、藤田社長に勇気をもらったと語りかけていた。
 自分の信念で、がんをも押し返しているようなその姿に、人間の持つものすごい力を感じずにはいられなかった。