若い社員Ⅱ

 できる限り、段取り良く一日を過ごしたいと思っているので、毎朝、始業時間の1時間前の7時半に出勤している。
 水曜日の朝、いつものように出勤すると、毎朝机拭きをしている今年入社のN君が、いきなり「おはようございます。昨日は、ありがとうございました。考え方が変わりました。」と、元気良くあいさつしてくれた。
 実は、unizou、先月行われた課の打合せの席で、終業後に自主的に有志(若手)で研修会を行うことを提案、それも、もちろん講師はunizouで・・・。
 そして、第1回研修会を火曜日に行ったばかりなのだ。
 そのお礼をN君がしてくれたという話なのだが・・・。
 では、一体何を教えていくのかと言うと、「改正会社法」と「中小企業を取り巻く環境や融資制度など(そう、これって、まさに診断士関連!?)」を、毎月2回程度、とりあえず年末までやるつもりなのだ。
 ところが実際やってみると、なかなか研修資料を作れず、やっとのことで、付け焼刃的なものを作って、1回目を終えたのだった。
 N君が言った「考え方が変わりました。」は、「その研修の中身では決してない。」と思う・・・。
 unizouの会社も、多くの中小企業と取引している。
 そこで、unizouは今まで培った経験から、「相手のバックボーンを知らなくて、相手と話ができますか?相手に理解してもらおうと思ったら、ストレートにこうすべきだと話すのではなく、相手の立場を理解した上で話を聞き、問題点を掴み、そして、『でも、こう言う方法が良いですよ。』と言わなければいけない。力でねじ伏せるようなやり方でも、なめられるような物言いでもいけない。そのためには、相手の環境を知っていることが大切で、中小企業に関する法律や環境を勉強することが大切だよ。」と話したのだった。
 多分、そのことを言っているのだと思う・・・?
 いずれにしろ、そこまで言ってくれたのは本望というところ。
 ところで、unizouが講師をするのは、彼らのためでもあるのだが、実際のところは自分のためにやっていると言ったほうが良いかもしれない。
 「研修講師をしながら、勉強してる?」っていうこと・・・?(もちろん、unizouが診断士を目指しているのは誰も知らない・・・。)
 和田秀樹さんの著作「大人のための勉強法:PHP新書刊」に、次のようなことが書いてある。 

 記憶の入力段階に影響を与えるものに、「注意」と「理解」がある。
 「注意」と「理解」があれば、記憶に残る(記銘される)。
 その一つ「理解」のためには、「わかるための努力や費用を惜しまない」こと、例えば「わかりやすい解説書や参考書を使う、良くわかると言う定評のある予備校や対策塾に行くなど」が大事だ。
 そして、もう一つ、「自分の理解状態の確認」が、「理解」することにとっては大事だ。
 では、「自分の理解状態の確認」の方法はというと、親友や恋人など、人に教えることだ。

 だから、「ありがとう」を言わなければいけないのは、unizouのほうなのである。
 興味がないかもしれませんが、参加者はどれくらいかというと・・・。
 30人近い課員のうち、unizouを入れて4人。・・・少数精鋭で行かせてもらいます。