カブトムシ

 日頃、最近の若い者は…とunziou自身あまり言わないようにしている。なんかじじくさいから。
 でも、先週、地域をきれいにするゴミそうじに参加したときのこと。
 比較的大きな木の根元にカブトムシとクワガタの♂♀あわせて10数匹の死骸があるのを発見しギョッとした。
 一瞬、unizouの住む住宅地にもカブトムシが住めるような樹木が生えているのかと悠長に考えたが、すぐさま「はにゃ?」、そんなはずはあるまいと思いなおした。
 そして、考えたことは、ひと夏、一緒に過ごしたカブトムシが死んでしまって、誰かが木の根元に捨てたということ。
 それにしても、死骸ばかり10数匹もいるとさすがに異常な感じがする。よく見ると蟻が相当たかっていた。
 一夏可愛がって楽しく過ごしたなら、せめて土に埋めてお墓を作ると言うのが人の道ではなかろうか。例え昆虫であっても、ペットとして飼った以上、死んだら葬ってあげるのは当たり前のことだ。
 今どきの若い親御さんはそういったことを子供にきちんと教えないのだろうか。
 「最近の子供は…、そして最近のパパママは…。」と言わずにはいられなくなる。
 こういうことから子供は、「死」や「別れ」を学んでいくのだと思う。
 最近のやけにあっけない殺人事件の背景の小さな一端を見たような気がした。
 カブトムシの上から土をかけて小山をつくり、その場を離れた。なんだか、むなしかった。