合格祈願・・・「不屈の魂を持つ。」

 資格の学校の社長さんから、「合格祈願・・・不屈の魂を持つ。」というはがきが届いた。
 通常であれば、こういったものは学校の営業上のパフォーマンスと受け止めて、さして感じ入ることはないのだろうが、いただいたはがきからは、合格を祈願するというより社長さんの人生観があふれるばかりに伝わってきて、ついつい本気で読んでしまう代物だ。
 この社長さんが書いている資格の学校の他のパンフレットなどにも、社長さんの人生観が同じように数多く満ち溢れている。そして、それは、他者に対し、資格の取得ということより何より、「自分の人生をいかしなさい」と訴えているようなものが多い。
 きっと、社長さんの今までの人生経験から、そう訴えているのだろう。
 資格の学校というより、社長さんは「生き方教室」みたいな気持で経営しているのではないだろうか・・・。
 今回のはがきの中で、特に気に入ったところが二つ。
 一つは、次のような文章。
 「人生の旬の時期を大切にする。必ずデッドラインを決める。試験と心中はしない。一つの道が行き詰ったら、不屈の魂で他の道を探し回る。デッドラインまで受験しても駄目な時には、縁がなかったと頭を切り替える。実力があると思うときだけ、再挑戦する。」
 そして、もう一つは、次のような文章。
 「短期には、道は一本しかない。だが長期には、道は無限にある。2つの頭を使い分ける。」
 受験生に対して、なかなか言える言葉ではない。
 どんな道でも、どんなに一生懸命取り組んでいても叶わないことはある。
 わかりやすい話をするなら、プロ野球選手を夢見て一生懸命努力しても、実際になれるのは、数が限られているということ。
 しかし、一生懸命努力していれば、自分がなれなくても、プロ野球選手になった人たちのすごさが理解できると思う。それは、必死になって努力したからこそ、理解できることだと思う。そして、そこには、プロ野球選手に対する「リスペクト」という態度が生まれる。
 また、社長さんの言葉にあるように、短期的ではなく、長期的に見れば、また違った道も見つかるというものだ。
 自分を生かす道は必ずある。大事なことは、どうやって自分を生かせるかということなのだろう。手段は、それぞれである。
 昨日に続いて、曽野綾子さんが本で紹介されている聖書の言葉でいうなら「受けるより与えるほうが幸いである。これは、普遍的な真理であり、人間が生きるに値するかもしれないと思えるのは、受けるときではなく、与えるときであると、というのは、心理学の明白な答えである。」ということだろう。
 資格の取得が目的なのではなく、誰かの役に立つように生きるために受験する。
 あと、二週間後に迫った一次試験、思うように勉強できなかった日も多い。しかし、あと2週間を全力で乗り切ろうと思う。
 この1年の学習で得たものは大きい。また、まだ学ばなければならないことも多い。
 社長さんの言葉を噛みしめながら、前進あるのみ・・・。