残念な優良誤認表示

 6/15にプライバシーマークと題して書いたブログに登場する、雪待ちにんにくのテレビCMで目にする「やずや(本社:福岡市)が、黒酢をカプセルに詰めた同社の人気商品「熟成やずやの香醋(こうず)」の成分表示をめぐり、景品表示法違反の疑いを公正取引委員会から指摘されていると報じられた(http://www.yazuya.com/index.html)。
 景品表示法は、経営法務で学習した、正式には「不当景品類及び不当表示防止法」のこと、独占禁止法の特別法として、商品やサービスについて不当な景品(過大景品)や表示(誇大表示)を規制する法律である。
 やずやによると、同社は商品説明のチラシ広告などで「黒酢を当社独自の研究開発で約20倍に濃縮」などと表記していたところ、公取委は「主要成分のアミノ酸は20倍も濃縮されていない。消費者の誤解を招く」などと指摘したのだという。
 同社は「表示は製造工程を説明したもので、20倍の濃縮とは体積のつもりだった。悪意はなかったので、指摘は残念だ」と話している。指摘を受けて今年3月ごろから既に表示を改めているという。
 このニュースを聞いて、消費者の立場からすると、20倍の濃縮の対象が体積であったとは到底思えず、「優良誤認表示」に該当すると言わざるをえまい(http://news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20060711/K2006071103390.html)。
 それにしても、このブログで優良な企業として取り上げると、その後、法律違反で世間をにぎわすというのはなぜだろう。じつは、この「やずや」で2社目である。1社目は「東横イン」、コストパフォーマンスが素晴らしいと取り上げたところ、程なくして、建物、駐車場、付帯設備の法令違反が指摘され、世間をにぎわせた。
 あまりうれしくないジンクスだ。
 ブログで取り上げた企業は数十社に上ろう。2度起きた事は3度起きないよう。悪いニュースではなく、良いニュースで世間をにぎわせて欲しいと願っている。