信用できない会社(社会)

 5月18日付の読売新聞夕刊のwoman@workの「真剣 本音Q&A」のコーナーに次のような相談が掲載されていた。
 医療用品会社の営業担当をしている26歳の女性。
 取引先の男性医師から、休日の深夜に、「お酒を飲んでいるので車で迎えに来て欲しい。飲み終わった後に、自宅まで送って欲しい。」という電話をもらった。
 大切な取引先からの注文なので迷いはしたが、今後の営業成績にも響く可能性もあると思い、結局駆けつけたという。満足してもらったという反面、理不尽さも覚えるという内容。
 すべての医者がそうではないが、世の中には勘違いしている医者がいるのも事実。
 実は、何年も前のことになるが、unizouもそういった光景を目の当たりにしたことがある。
 当時、地方の支店にいたのだが、その支店で嘱託をしていた医師が、毎週1度、職員の健康相談に来ていた。
 健康相談に来るときは、必ず、医薬品販売会社●田▲国×薬品株式会社?(とかいったような気がする。今では名前が変わったようだが・・・。)の社員が、お抱え運転手をしていた。
 こういう会社の経費が、最終的に消費者に転嫁されていくのだろう。
 自分の懐を痛めない風潮は、接待も同じだった。
 ただで酒が飲めて、遊べれば、まともな人間さえ、おかしくなってくる。それも、お姐ちゃんつきなら・・・。そして、一番いやらしいのは、自分のお金でもないのに傲慢になっていくこと。
 もう一つ、同じ根っこの話。5月17日付 読売新聞の報道。
 賃貸アパート大手「レオパレス21」(東証1部)が、月決めマンションの無償修理サービスのための手数料として、入居者から徴収した84億円のうち計47億円を、同社の深山祐助社長の指示で、社長本人と社長の知人の企業に貸し付けていた。
 手数料の中から深山社長の不動産投資に計17億円、社長の知人が経営する会社の運転資金に計30億円がそれぞれ貸し付けられていた。今年2月までに全額が返済され、集められた84億円全額を売上高に計上することにしたという。
 二つの話とも、一つ一つはどうってことのない金額なのだと思う。だから、誰も目くじらをたてない。しかし、ふたを開けてみれば、ちりも積もれば山のような金額になっている。
 一部上場企業がこんな状況では、まだまだ、会社(社会)も信用できない。「信用できないことを前提に」というよりは、「人間誰しも欲に目がくらむ。」という人間の本質をベースに考えることが大事なのかも。だから、法律も制度もしっかりしたものを作らなければ・・・。
 正直者がバカを見る。バカを見た正直者は、刑務所に入る必要はないが、悪いことをした人は見つかれば入らなければならない。
 そんな気持に多くの人がなりやすい。だから、そんな悪い気持が起こらないように、法律や制度をしっかりすることが、そういった人たちが刑務所の中で人生の大半を過ごさないようにする本当のやさしさかもしれない。
 unizouの身近にも、社内の旅行積立や自治会費といった類の誘惑がある。一人ひとりは、たいした金額ではないから、誰も関心を持たない。自分ひとりで管理することになると、悪い気持が起こって来ても不思議ではない。
 簡易で、安いミニ信託制度のようなシステムを作って、厳格に運用していくほうが間違いを起こす人のためになるかしら・・・?