診断士受験と世間の話題

 不思議なことに、診断士の学習をして知ったことが、世の中の話題になっている。
 そんなことが、多い気がする。
 それとも、そんなことを気にしていなかっただけで、世の中ではとっくに話題になっていたのかしら・・・?
 2日の日も、隣のわが社の店舗企画担当部署の課長補佐が、大きな声で「犬走りって、何だよ?」と、若い社員に聞いていたのが耳に入った。思わず「中小企業診断士の『運営管理』の『店舗設計』で習いますよ。建築用語で建物の軒下など、外壁に沿った周囲の地面を砂利やコンクリート敷きにして固めた部分ですよ。店舗関連で使われる場合は、・・・」と答えてしまおうか思ったが、社内で唯一の同志以外には診断士になるための勉強をしていることを話していないので、「専門外のことを、何で知っているのか?」と詮索されないよう聞き耳を立てるだけにした。
 話は社内の話題でなく、もっと大きく「小泉首相の5年間の軌跡」に関わってくる、最近世間の大きな話題になっている「所得格差」と「地域格差」も、そんなことの一つ。
 「中小企業経営・政策」の中で、「経済格差拡大論と中小企業の活力への期待」を学習し、ジニ係数も初めて知った。
 以前に何度も書いたが、unizouとしては、どうしても、小泉首相のせいで「所得格差」と「地域格差」が広がったという点は、納得がいかない。そんなことは、昔からあったではないかと・・・?いつも、そう思っている。
 日本では、土地政策を変えない限り、そこから生み出される「所得格差」や「地域格差」は消えない。だって、土地さえ持っていれば、働かなくてもやっていける人が、現実にはたくさんいるじゃないかと。
 unizouにとっては、そのほうが大きな問題である。そういった人たちのせいで、商店街の停滞(「シャッター通り」化)や住宅地に「うなぎの寝床」住宅がたくさんできているのではないかと固く信じている。
 「住環境を、今後どうするのか」ということは、日本人の心の安定にも繋がってくると思っているので、構造改革だけでなく、unizouとしては土地政策も小泉首相にやってもらいたかった。
 この前ブログで、「経営情報システム」を学習するときは、カタカナ英語と省略英語が多くてなかなか覚えられないと書いた。それで、インターネットを使って意味を調べながら学習していると・・・。
 最近調べたのが、ISMS(Information Security Management System)。
 そこで、ISMSの認定機関がJIPDEC((財)日本情報処理開発協会*1であると知った。
 JIPDEC((財)日本情報処理開発協会)のホームページをみて、ISMSの概要だけ知っておこうと思ったのだが、ホームページを見たら「当協会の概要」まで興味が湧いてしまった。
 現会長は、児玉幸治氏。通産省事務次官経験者。以前は、商工中金の理事長もされている方という。デスクロージャーされている資料によると、会長職の場合、年俸は最高で1980万円になるという。インターネットを検索すると、氏はJIPDEC以外にも、多くの企業などで理事や顧問をされている。
 そして、JIPDECには、氏以外にも通産省にいた方が数名理事になっているのを知った。
 何だか、言葉を失ってしまった。多くの財団の生え抜きの職員はどう思っているのだろう?きっと毎日、企業の情報化推進に真剣に取り組んでいるのだと思うが、児玉氏のような人たちが天下ってくることを、心良しとしているのだろうか?こういったことも、「所得格差」の要因?のような気がしてならない。
 診断士の学習をしていて、世間の裏を知ってむなしくなることがある。反面、汗水たらして働いてもそんなにもらえない人たちのために、診断士になって役に立ちたいと強く思うことも事実である。

*1:企業などの組織が情報を適切に管理し、機密を守るための包括的な枠組み。コンピュータシステムのセキュリティ対策だけでなく、情報を扱う際の基本的な方針(セキュリティポリシー)や、それに基づいた具体的な計画、計画の実施・運用、一定期間ごとの方針・計画の見直しまで含めた、トータルなリスクマネジメント体系のことを指す。IT用語辞典e-Wordより【http://e-words.jp/