心配いらない物忘れ

 最近物忘れが激しくなったような気がする。
 会社ですれ違った人の名を思い出せなかったり、会話の中で「あれだよ、あれあれ」などということがままあり、少し心配になる。
 折りしも、4/3〜14までの間、読売新聞のくらし・家庭面で、「若年性アルツハイマー病」が取り上げられていた。若年性アルツハイマー病の患者が、実際にどのような思いで日々を送っているのかについて、3組の患者と家族の姿を追っていた(http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/)。
 アルツハイマー病は、脳こうそくなど脳血管疾患と並ぶ認知症の代表的疾患。原因不明で、脳内にベータアミロイドと呼ばれる異常なタンパク質が沈着し、神経細胞が徐々に破壊される。65歳未満で発症した場合が「若年性」。10万人前後とみられる若年認知症患者のうち約3割がアルツハイマー病と考えられている。
 取材を受けていた3人の患者さんの発症年齢は、52歳、55歳そして59歳。いずれもまだ現役、社会や生活の担い手、いささかショックをうけた。
タイミングよく回覧で回ってきた雑誌「NHKきょうの健康」、特集記事のひとつに、「家族が認知症になったら」とあった。
 そこには、物忘れとの違いが書かれていた。
 冒頭のunizouのように、人の名前がすぐでてこないで、後になってから思い出すなど、一般に、年をとると誰でも「もの忘れ」が増えるものだが、これは、老化現象の一つとして起こる「良性健忘」であまり心配はいらないらしい。脳の神経細胞の働きが低下し、長期保存された記憶の中から必要なものを取り出すのに時間がかかるようになるために起こるからだ。イメージとしては、昔のパソコンのように起動にものすごく時間がかかるようなものか。
 一方、認知症は、神経細胞そのものが消失していくために、記憶そのものが失われていってしまうために起こる「もの忘れ」である。勝手に自動的にパソコンのデータがゴミ箱に捨てられて行ってしまっているようなイメージか。
 心配のいらない「もの忘れ」と注意すべき「もの忘れ」が例示されていたので紹介したい。
 心配がないもの忘れは、①テレビを見ていてタレントの名前がでてこない、②買い物に行って、うっかり品物を1つ買い忘れた、③文章を書いているときに漢字が思い出せず、よく辞書を引く。
 注意すべきもの忘れは、①少し前にしたことを忘れる、②一連の会話の中で同じ事を何度も言う、③言葉の意味を失う。
 危ない兆候は、①自分の年齢が分からない、②身近な人間関係が分からない。
 そして、注意が必要なもの忘れや危ない兆候が見とめられる場合は、認知症の検査をすすめていた。早期発見は、症状を改善したり、進行を遅らせることができるというメリットがあるという。
 今のところ、unizouは心配のいらないもの忘れのようだから、ひとまず安心か。でも老化現象には変わりないようだ。もっともっと勉強して神経細胞をおおいに刺激しなくては。