トレーサビリティ

 運営管理で、「物流・輸配送管理」を学んだ。
 多頻度小口配送など顧客サービスを向上させるために配送頻度を増やすと、それだけ配送コストが増加するといったトレードオフの関係をバランスよく調整するための物流システムの構築が物流における最大の課題だ。
 自宅で復習がてら、テキストを読んでいると、テレビCMから、タイムリーに「HITACHI」、「物流」、「トレーサビリティ」という言葉が聞こえてきた。
 物流界におけるトレーサビリティとは、生産から流通までの足取り(履歴)を追跡できる仕組みのことをいう。
 具体的には、畜産物、農産物、加工食品などの原材料から、生産、流通、店頭に至るまでのルートを追跡確認する。
 それは、商品の生産履歴や仕様などの情報をICタグに記憶させ、商品と一緒に移動させることによって、消費者への追跡履歴を公開を可能にするものである。
 早速HITACHIのHPをチェックしてみる。(http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/traceability/)。)
 CMでも取り上げられているだけあって、「トレーサビリティ」だけで整理されているページがあった。
 「トレーサビリティ」は、BSE問題を契機に、食肉業界向けに、牛肉トレーサビリティ法(牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法)に対応した牛の個体識別情報を、生産者から小売店までのサプライチェーンにおいて、事業者間で情報共有するために始められたサービスだそうだ(http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/traceability/solution/sample/sample02.html)。
 BSE問題に限らず、中国産野菜の農薬問題、食品添加物の使用状況など、私達が口にするものについて、その追跡履歴情報を求めるニーズはあろう。
 中国産うなぎが、浜名湖を1日泳いだだけで、浜名湖産うなぎになってしまうという話を聞いたことがあるが、これも「トレーサビリティ」されておれば、一発で生粋の浜名湖産か否かがすぐに分かる。
 もっともそのうなぎに携わった者が、「トレーサビリティ」した方が、消費者の信頼を獲得できると思うケースは少ないと思うが…。
 このCMも、勉強する前であれば、きっと聞き流していただろうと思う。
 注目するとしないとでは随分違うものだと感じつつ、本番で是非ここから1問出題されることを期待したい。