公務員に対する割高感

 公務員に対する風当たりが強い。
 最近では、公務員宿舎の話題が盛んに取り上げられている。「23区内に宿舎を設置しているのは、けしからん」という国民感情が強いらしい。
 宿舎もいろいろあるのだろうが、知り合いの公務員が入っている都区内の宿舎を見ると、unizouには、古くてぼろくて、どんなに安くても入りたくないと言う感じのところである。
 決して、「高級すぎて、ダメ。」と言えるような代物ではない。きっと同じような宿舎も多くあるのだろうが、都区内の相場から言って、安すぎる家賃で入居しているのが気に入らないという国民が多いのだろう。
 もともと、日本の地価が高すぎるのも問題だと思うのだが、・・・。
 商品に例えて話すなら、国民の多くが、公務員全体を見て、「割高で、買って損した。」と思っているのが現実なのだと思う。
 しかし、unizouは、そういったことが原因で、公務員全体に対して「何でもかんでもダメ!!!」、「もっと、手頃な奴らを雇え!!!」という風潮が強くなるのは、国民の首を国民自ら絞めていくのではないかと感じている。
 公務員もピンからキリまでいる。ピンからきりと言えば、政治家だって、民間人だって同じことが言える。
 一部の公務員を見て、「公務員全体の有り様を変えていくのは、いかがなものか?」と言う気がするのである。
 また、給料についても、国を会社に見立てて、「財政赤字は借金なのだから、給料が下がるのは当然だ。」と言う論調もある。
 けれども、財政赤字を作ってきたのは、公務員だけのせいばかりではない。
 「地方に道路を、施設を、産業を・・・」と陳情して、政治家も民間人も、今の財政赤字を作ってきたことに一役買っている。
 最近続いている公務員の不祥事の中で、防衛施設庁の談合事件があった。官民のいずれにしろ、甘い汁を吸っているのは一部の官僚であり、談合に加わった一部の民間企業である。
 だから、国民は公務員を責めるばかりでなく、国や地方の中枢を担う公務員の姿をきちんと描く必要がある。自分たちの暮らしのためにも、尊敬すべき対象として公務員に働いてもらうことが大切なのだと思う。
 そして、公務員は、「この人達に払うお金であれば、このくらいは当然だな。こういった場所に住んでもらって、国や国民のために働いてもらいたい。」と尊敬されるような公務員として働く必要がある。そうなれば、国民の多くは、給料や宿舎のことで、文句を言わなくなる。
 「いい買い物したわ。ほんとにお得な買い物だったわ。」と、国民が公務員に対して思うような日が来れば、きっとこの国もいい国になるのにと思うけれど・・・。