第一段階通過

 ここ2週間近く、1日の大半を費やしてかかりっきりになっていたプロジェクトの第一段階、取引先への説明会が終わった。
 この説明会の目的は、何より今回のプロジェクトの内容を取引先に深く理解してもらうこと、中身が複雑ゆえに、その仕組みを理解してもらうことが重要だった。
 この案件は、unizouがメイン担当者であり、我が部署にとっても、もちろんunizouにとっても初めての分野の仕事だった。
 なぜなら、当初、別の部署が担当することも想定されていた案件で、そんな中、unizouが担当すると決まったため、いつも以上に相当勉強しなければならなかった。
 説明会前日、その説明資料の山を見てとても感慨深いものがあった。
 自分自身が理解していく過程で、疑問に思ったこと、疑問の解決に役立った資料をうまく活用して説明資料を作り上げていった。
 なぜなら、初めてこのプロジェクトの詳細を聞くに当たって、きっと同じ所を疑問に思う人が少なくないだろうと思えたからだ。
 当日の説明は、礼儀はわきまえつつも、身の丈に合った説明の仕方を心掛けた。
 よく説明者が丁寧なんだけれど、行き過ぎで慇懃無礼になりかけている場面に出くわすので、その点には十分気をつけた。
 一度に3つの資料を併せ読みしていただかなければならないときなどは、うまく説明に付いて来ていただけているか冷や冷やした。
 説明会が終り、ホッとしていたら、参加者の方から、「分かりやすい説明で、資料もよくできていた。」とお褒めの言葉をいただいた。
 今までの疲れがフゥッと消えていくようだった。
 でも、成案になるまではまだまだ気は抜けない、何せ第一段階を終えただけなのだから。