伝統的工芸品展WAZA2006vol.1

 新聞の広告にはいってきた、東武デパート池袋店の催事のチラシが目にとまった。
 美しき日本の伝統と創造と題した「伝統的工芸品展WAZA2006」(http://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/event/event.php?kaijyo_kbn=1&sj_no=1547)。
 主催は、財団法人伝統的工芸品産業振興協会(http://www.kougei.or.jp/)とあり、日本全国から多くのふるさと工芸品が出品されている。
 そして、後援には、現在「中小企業政策」で学習真っ最中の経済産業省中小企業庁日本商工会議所全国商工会連合会全国中小企業団体中央会の名が並ぶ。
 一般の「伝統工芸」などの呼び方とは別に、「伝統的工芸品」という呼称は、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)」で定められ、「的」とは、「工芸品の特長となっている原材料や技術・技法の主要な部分が今日まで継承されていて、さらに、その持ち味を維持しながらも、産業環境に適するように改良を加えたり、時代の需要に即した製品作りがされている工芸品」という意味なのだそうだ。
 簡単に言えば、伝統を守りつつ、今流にアレンジしつづけているものたちということになるかな。
 さらに「伝統的工芸品」には、法律(伝産法)上では次の5要件が必要とされる。
 ①主として日常生活で使われるもの、②製造過程の主要部分が手作り、③伝統的技術または技法によって製造、④伝統的に使用されてきた原材料、⑤一定の地域で産地を形成。
 平成17年9月現在、経済産業大臣が指定する「伝統的工芸品」は全国に207品目あり、それらには、伝統マークを使った「伝統証紙」が貼られている(http://www.kougei.or.jp/crafts/mark.html)。
 しかし、厳しい現実もある。
 従事者数は、昭和54年(ピーク時)の29万人に対し、平成15年度は10.3万人。
 企業数は、昭和54年(ピーク時)の34,043企業に対し、18,234企業 。
 生産額は、昭和58年(ピーク時)の5,400億円に対し、2,003億円。
 30歳未満の従事者の比率は、昭和49年の 28.6%に対し、平成15年度は6.0%。
 それでも、「和」の暮らしや「ものづくり」に対する再評価であったり、ゆとりと豊かさをもたらす質の高い製品を求めるニーズの高まりなどの明るい兆しを機会と捉え、努力する姿がそこにはあるようだ。
 期間中、一度足を運んでみようかと思っている。