そぼろ納豆2

 都市圏に比べて中小企業の占める割合が多い地方では、地域経済活性化に中小企業の生産性や競争力の強化、企業再生が欠かせない。
 そう「地域再生」だ。
 先日水戸出張へ一緒に出かけた先輩は納豆が大好きだ。たいてい昼食は社員食堂で済ませることが多いのだが、先輩は、定食に必ず納豆(50円)を付ける。
 だから、水戸出張が決まり、何より楽しみにしていたのはホテルの朝食。
 しかし、水戸のホテルだというのに、納豆がイマイチ。、しかも2日とも。
 納豆は冬が旬だ。蓋を開けた瞬間、豆の表面が白いほど新鮮で歯ごたえがいい。
 しかし、朝食の納豆は、豆がやわらかく、糸の引きも弱い。
 とにかく、素人目に見ても鮮度が悪い。
 しかも、水戸市外で県内にもう1泊したのだが、そこでも朝食の納豆がイマイチなのだ。
 それではダメだ。近所のスーパーで買う納豆の方がおいしいなどと思わせるようでは。
 地域の魅力、旅行でないにしろ顧客がささやかながら、水戸に何を期待しているのかを全く分かっていない。
 地域再生の方策のひとつに、地域ならではの製品や商品を武器に、地域としての評判の高さや地域ブランド・地域の知名度を利用して販路拡大をすることで、地域を活性化させ、ひいては地域ブランドの全国展開を目指すことが挙げられる。
 評判を築く、言うは易しだが行うは難し、一朝一夕にできあがるものではない。
 地域が一体となって、直接・間接を問わず地域貢献して行かなければ、大きな力にならない。ホテルだからと言って、納豆業者は無関係という姿勢では、真に地域再生なのできない。
 昨年から、JAPANブランド育成支援事業がスタートした。
 経済産業省中小企業庁から日本商工会議所全国商工会連合会への委託事業として平成16年度に創設された国家事業のことで、具体的には、地域の特性を活かした製品の魅力・価値を更に高め、全国さらには海外のマーケットにおいても通用する高い評価(ブランド力)を確立すべく、商工会・商工会議所等が、地域の企業等をコーディネートしつつ行う、マーケットリサーチ、専門家の招聘、コンセプトメイキング、新商品開発・評価、デザイン開発・評価、展示会参加(海外展示会についてはジェトロと連携)等の取組を行うプロジェクトについて、総合的に支援を行うものだそうだ(http://www.meti.go.jp/press/0005298/index.html
 まだ2年目の事業であるが、活性化したい地域において、まず地域それ自体の自助努力の上に、こういった支援が噛み合って、少しでも元気で活力ある地域経済を回復できたらと思う。