恐るべし、東横イン2

 連日ニュースをにぎわせている東横イン不正改造問題。
 「東横イン横浜日本大通り駅日銀前」で、いったん設置した身障者用駐車場などを、完了検査を受けた後に勝手に撤去する改築工事をし、床面積に応じ身障者用を含む駐車スペースを確保するよう定めた横浜市条例などに違反している疑いが判明したことに端を発したこの問題。
 今日までの調査で、問題があるホテルは、全国12府県の計23件に及んでいると言う。
 「恐るべし、東横イン」と題したブログを11/9に書いた。
 コストパフォーマンスが素晴らしいと礼賛する内容を記し、経営理念を掲げた会社HPを紹介した(http://www.toyoko-inn.com/corp/concept.html)。

東横インは「駅前旅館の鉄筋版」を原点とし、「安心、清潔で快適なお部屋をリーズナブルな価格で提供する」をモットーに、過剰なサービスを省き、合理的な運営方法を追求している全国展開のビジネスホテルチェーンです。

 しかし、今回の不正改造問題で、その低価格路線が、企業の社会的責任が果たされない形で追求されているものであることが明らかになった。
 今日において、企業のコンプライアンス(法的遵守)は、もはや常識となっている。
 企業を取り巻く環境も激変し、以前であれば他社でもやっていると見て見ぬふりをされてきたことも、一度世間から「不祥事」とレッテルをはられると、たちまち企業イメージの大幅ダウン、業態悪化、最悪の場合は倒産という事態にもなりかねない。
 企業が企業としての社会的責任(Corporate Social Responsibility)を果たし、常に社会に還元していくという方針のもとに経営を行うことが、のちには企業存続、業績向上への重要な足がかりとなっていく。
 今回指摘された事項は、身体障害者用施設絡みのものが多く、高齢者・身体障害者らが円滑に施設を利用できるよう定められた「ハートビル法」違反のほか、容積率が許容範囲を超え建築基準法違反の可能性があるという。
 障害者に対して、「当社を利用していただかなくても良い。」という企業姿勢を示しているかのようにも聞こえる。
 東横インは、リピーターも多く、一度利用したことのあるサラリーマンからは、とても評判の良いホテルだ。
 今回の件については、真の企業市民として適切な処置をしていただきたい。