中小企業の定性的な特徴

 講義は、いよいよ中小企業経営、中小企業政策に入った。既に、診断士試験科目7科目中の3科目を終え、折り返し点。早いな・・・。
 でも、今までの3科目すべてが、楽しかったし興味深かった。改めて勉強したものも、新たに勉強したものも、すべてが刺激的で、真っ白な気持で世の中を見る目を養ってくれた気がする。
 覚えたつもりでも、忘れてしまったり、全部を読みきれていないテキストもあったりするが、これから、しっかり確認しながら学習していこうと思う。
さて、最近講義で学習した中で、「中小企業の定量的な定義(つまり、資本金又は従業員数による定義)」のほかに、「中小企業の定性的な特徴」というのがあった。
箇条書きにすると、

  1. 所有と経営の非分離
  2. 資金調達の公開性
  3. 事業活動の地域性
  4. 特徴的な存立分野
  5. 経営者、従業員の役割が大である。

 この中に、中小企業としてunizouが「問題だな。」と思うのが、1の「所有と経営の非分離」である。
 問題だというのは、1がすべての意味で悪いということでなく、財務面でしっかりとしたやり方をすべきだということである。
 unizouは、レストランに行ったときに、どう見ても家族で食事をしているようにしか見えないのに、「領収書をください。」と言っている人を見たことがある。
 もちろん、家計簿をつけるためにレシートを持って帰る人がいても不思議ではないが、そのために領収書を書いてもらうことはどう考えても不自然である。
 きっと、会社の利益を圧縮するために、家族の食事を交際費とするのに必要なのだろう。
 聞くところによると、税務署では、そういうのを「付け替え」と言って、調査をしたりするケースがあるという。
 利益を圧縮して税金を安くしようというのも問題であるが、本当は、そういった行為が企業の財務体質を見誤らせてしまうということのほうが問題である。
 会社が利益を出すのにどれくらいのコストがかかっているのかと言うことを、経営者や従業員などステークホルダーが知るのは当然のことである。
 しかし、実際は税金を安くするために意図的に誤った行為と決算が作られる。中小企業だから許されるということではない。もちろん、大企業の中にもコストに対し無頓着な企業もあるとは思うが。
 中小企業の場合、経営者個人と企業の財布が一緒になっているということは、世の中の人の常識のようである。中小企業を経営している人だけに言えることではないが、「せこい」気がしてならない。
 「せこい」性質は、本当は、日本人全体に見られる特徴かもしれない。
 しばらく前の話だったが、医療費個人負担の割合が1割から3割に上がるというと言うときに、病院に何回も行き花粉症の薬をたくさんもらってきた人がいるという話を聞いたことがある。薬代を節約するために、何か月分も薬をもらう。似たようなせこい話は世の中五万とある。
 経営者個人の財布と会社の財布はしっかり分けて、きちんとした財務に関係する書類を作る。その方が、後ろ指を刺されないし、長い目でみれば、会社の本質を知り、経営の軌道を誤らせないで進む近道だと思うのだが・・・?