アメリカⅢ(バリアフリー)

 先日、中野佐世子(なかのさよこ)氏の講演を聞いた話を書いた(12/21「心のバリアフリー」参照)。
 ブログにとりあげたいテーマがたくさんあるのだが、忘れないうちにもう1テーマ書きとめておこうと思う。
 皆さんは、「バービー人形」をご存知だろうか?女性の方なら、子供の頃よく遊んだかもしれない。
 バービー人形は、アメリカのマテル社が1959年に発表し、今や世界150以上の国・地域で発売されている人形だで、約75種類の多彩なバージョンがある。
 そのバービーちゃんに、ベッキーちゃんというお友達がいるのを知っているだろうか。
 1997年に発売されたのこの「Share a smile Becky(笑ってベッキー)」は、なんと車椅子に乗ったバービー人形なのだ。http://www.cnn.com/US/9705/21/disabled.doll/
 アメリカは、ハンディキャップのある人への配慮が日本よりもずっと行き届いるそうだ。
 このベッキーも、その表れの一つなのだろう。
 しかも、「バービーのお家」で遊んでいた子供達から抗議の手紙がマテル社へ殺到。
 どうしてかと言うと、いざ、ベッキーちゃんをホームエレベーターに乗せようとすると、車椅子の幅が厚くてエレバーターに入らないという。
 マテル社は直ちに「バービーのお家」を作りなおしたそうだ。
 日本版バービー人形といえば、タカラから発売されているリカちゃん人形。
 リカちゃん人形にも、バービー人形同様、兄弟やボーイフレンド、友達がいるが、こんなパターンの人形がいるだろうか?
 子供たちが、小さい頃から一緒に遊ぶ「人形」ひとつにしても、かわいらしいお洋服をきたものや八頭身のスタイルのいいものだけでなく、ハンディキャップをもったパターンの人形もある。
 おそらく、アメリカは、障害を持つ人がいる光景が、ごく日常の自然なことであるとして受容できている社会なのだろう。
 玩具メーカーの子どもたちに障害者への理解を深めてほしいというアイデアの商品化にも感心した。