マンション耐震強度偽装

 巷間世間を賑わしているマンション耐震強度偽装事件。
 建築基準法がいかにざる法であるかを以前に触れたことがあったが、今回の事件はまさしくそのことである。
 行政がチェック機能を果たせないのである。
今回問題となっている行政に代わって検査を行う検査機関の制度が出来たのは、阪神大震災の後だそうだ。
 しかし、そんな制度が出来る前の行政の審査は、もっと、杜撰だったのではないだろうか?
 今回、マンションで耐震構造のことだから騒がれているだけで、建築基準法を違反している建物など、マンション以外でも五万とあると思う。
 そんな状況だから、建築基準法に対する法令遵守の感覚が麻痺してしまっているのだ。
 unizouがいつも思うことは、法があって、それをきちんと遵守させるようにしないと、法全体に対する感覚が麻痺していくのではないかということだ。
 その代表例が、交通法規である。本来、歩行者又は車両等は、次の条文を遵守して、道路を通行しなければならない。

道交法第7条(信号機の信号等に従う義務)
道路を通行する歩行者又は車両等は、信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等
(前条第1項後段の場合においては、当該手信号等)に従わなければならない。
しかし、実際はどうだろう。

 守ることが馬鹿みたいな風潮さえある。
 これでは、法全体に対する姿勢が、「誰にも迷惑をかけなければ、みつかりさえしなければ、守らなくていいじゃん!」という風になっていくのも当然である。
 法律を作っても、そのことを遵守させるようしっかり取り締まる態勢を作ることが大事なのである。
 そして、今回の事件で言えることは、日本人が安全をきちんと手に入れるための経費を払う人が如何に少ないかということを証明した。
もちろん今回の事件の被害者だけでなく、unizouも含めた日本人全体に言えることだと思うが・・・?

 交通法規のことを言えば、やたら信号機を付けるのはやめてほしい。
 事故に遭うのは、もう自己責任の世界で、信号機をつけても守らせないことは、ニューヨークの犯罪率が落ちた「破れ窓理論」から考えても、犯罪さえ平気で起こさせる法に対する感覚の麻痺を引き起こすことになると思うからである。