みずほ証券 誤発注 損失300億円(続き)

 今月8日に起きた、みずほ証券の誤発注の続き。
 みずほ証券が、東京証券取引所新興市場マザーズに同日新規上場した総合人材サービス業ジェイコムの株式を、誤って大量の売買注文を出し、多額の損失(400億円)を出した。

 unizouのその後の情報では、問題の株を購入し利益を得た同業他社は、利益を返還する方向で調整しているそうだ。
 また、与謝野馨金融・経済財政担当相は13日の閣議後の会見で、みずほ証券の大量誤発注の後に日興コーディアル証券など証券5社が自社の資金でジェイコム株を大量に取得していたことについて「美しくない」と批判したそうだ。
 しかし、個人投資家の中には、労せずして多額の利益を得た人もいるそうである。
現在までの状況で最高の利益を得たのは、千葉県市川市の男性(27)が7100株取得し、20億円以上の利益だという。
 誤発注が起きた当初、インターネット上では、誤発注のうわさがすぐ飛び交い明らかに発注ミスだと分かっていながら、個人投資家の皆さんは、愉快に楽しんで購入を自慢していたという。

 確かに自己責任の時代なのだから、きっと、一番悪いのは、みずほ証券であり、東証なのだと思う。
 しかし、精神論など言うのも嫌なのだが、どうしても労せずして多額の資金を手にした人たちの将来を悲観してしまう。もちろん、今回の件で儲けなくても、机にへばりついて、パソコンの前で毎日株の取引をしている人達のこともそうだが・・・。

 ユングは幸せの5条件でこう言っているそうである。

  • 「健康である。」
  • 「程よいと思える程度のお金を持っている。」
  • 「毎日行く場所がある。」
  • 「良好な人間関係がある。」
  • 「美しいものに感動できる心がある。」

 人間、お金がありすぎても、それも、自分の努力や才能をきちんと評価された上で得た収入でない限り、お金の本来の価値もわからず、使い方もわからずに行くような気がしてならない。

 unizouだけでなく世間も含めたやっかみではないが、どうか、お金を得た人達が、人の心の襞や、人間らしさ、生きていくうえで自分がよければ誰かを傷つけている人がいることも気付いていてくれたらと思う。
 一方で、せわしい師走の中でも、誰かを想い、その人のためにささやかながらも一生懸命働いて生きている人達がたくさんいることも知っているので、救われるのだが・・・。