組織論

 資格の学校での講義は、既に企業経営理論、財務・会計を終え、順調に経済学へと進んでいる。
 何だか、企業経営理論を学習したのは、遠い昔のような気がするが、職場の前線にいると、結構、企業経営理論で学んだことを思い出させることが起こる。
 同じ職場の女性係長。毎日、仕事を上司から振られているが、大体が、「これ、やって」という感じで投げられている。
 一生懸命考えてペーパーにして出すと、「ああでもない。こでもない」で、何度もやり直し。
 具体的な方向性も教えなければ、出てきたものを感性で評価し、結論が出ない状況で突っ返される。
 女性係長は、「いい加減にして!」という感じだが、上司には言えずに、仕事が山とたまっていく。見ていて、もどかしくなるので、一緒に上司を巻き込んで打ち合わせの場を持つようにしてあげ、結論まで出すように仕向ける。
 これで、何とか先へ進む。
 彼女の悲惨な状況は、それだけでは、終わらない。彼女の仕事に関わる上司は二人。
 男性上司と女性上司。
 男性上司は、結構いろんなことを考え、アイディアはいいが、思いついたアイディアを自分の中で煮詰めずに、そのまま「やってみて」の世界。事務量も関係なければ、今の彼女の仕事の状況も関係なし。
 もう一人の女性上司。一人親方的な仕事で非常に忙しい。女性係長に関係する仕事なので、どうしても、「これ、どうなってるの?これ、どうするの?これ、やっておいて!」と結構うるさい。でも、自分の仕事が忙しすぎて、段取りもせず、彼女の仕事の状況や事務の流れを把握せずに言うので、場当たり的になりがちで、無駄な仕事をさせることが多い。
 そんな二人の上司が、意思の統一もしないで、仕事を命令してくるものだから、行ったり来たりさせられている。
 そんな状況を見ていると、企業経営理論で学んだ組織論の組織の構成原則、命令統一性の原則を思い出す。

命令統一性の原則
企業規模が拡大し部門の数が増加し、組織の階層化が進んだ場合に、組織の上下関係を決めるときに適用されるのがこの原則。
職位(職務の遂行に必要な権限と責任を割り当てられた組織上の地位)の上下関係においては、各組織構成員には常に特定の一人の上司からだけ命令を受けるようにしなければならない。この原則が守られないと、組織における統一的な行動の維持が困難になる。

 ふーむ。まさに、ぴったりやな。企業経営理論に関しては、二次試験で、こういったことが組織としての問題点であるというような回答を求める問題が出されるという。
 まさに、実務の世界での実践的な学習である。
 でも、unizouは、今いる職場を、こんな状況で大丈夫なのだろうか?と、ふと考えてしまう・・・。