florist・・・「風が吹けば桶屋が儲かる」

There used to be a liquor store on a corner near our home.
But its owner retired last year.
Now a young couple bought the place.
They’ve turned it into a florist.
I sometimes stop by on my way home to buy flowers.
英会話レッツスピーク11月号コンテンツ

 アメリカでは、このコンテンツのようなことが当たり前なのだろうか?
 日本では、町の小売店(乾物屋、酒屋、靴屋、その他もろもろ)や工場、そして農業などは、もうずいぶん昔から事業継承者がいなくて困っていると聞く。
 もし、そうだとしたら、私たちも子どもに無理やり同じような道を進ませようとするのは、アメリカを見習って止めるべきなのではないかと思う。
 本人が望まないことを押し付けても、所詮、物にはならない。
 それに、事業が上手くいっているように見えても、承継してからじっくり中身を見てみたら、とんでもない赤字経営で、昔で言えば、田畑を食いつぶして事業を継続していたなんて気づくこともある。
 よっぽどの覚悟がない限り、事業を満足に継続していくなんて難しい話だ。

 商売も農業も一代限り。どうしても、自分が築いた事業を継続していきたいなら、子ども以外の誰かに買ってもらうことにすればいい。
 その事業に夢を見ている人なら、きっと買ってくれて、もっと花を咲かせてくれる。

 なぜ、急にそんなことを言いたくなったのか。以前から、事業承継者のことについては、関心があった。丁度この英会話レッツスピークのコンテンツを聞き、そのことを思い起こした。
 事業継承者の問題というよりも、事業承継者がいなくなり、そのせいで町が死んでしまっていることのほうがもっと危機感を感じている。つまり、「シャッター通り」と言われて久しいどの街にもある商店街のこと・・・。
 大型店が郊外に出来たから、商店街が寂れた?本当はそうではないと思う。
 景気が悪くなったから寂れたのではなく、何の工夫もしないやり方でやってきて、誰も面白さを感じなくて、事業を承継したくないから街が「シャッター通り」になってしまった。
 子どもだからやってくれるのであって、発展性のない事業を他人なら手を出さない。
 農業についても、子どもに継がそうとするのでなく、ほんとにやりたい人にやってもらえばいい。そうすれば、事業継承者がいないなんてことはきっとなくなる。
 生産品の付加価値を高めるやり方と、安くてそこそこおいしい生産品の二極化になればいいと思う。そうすれば、農業の価値も高まるだろうに・・・。

 親も子も、それぞれが自分の夢を大切に思うようになれば、全然関係のないようなことかもしれないが、「風が吹けば桶屋が儲かる。」と同じように、もしかしたら「シャッター通りが活性化する・・・?」なんてことになるかも知れない。