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 36分の11、何の数字か?某社の流動比率だろうか?
 いやいや、違う。
 フェルメールという画家をご存知だろうか?
 17世紀オランダの画家、デルフトという小さな街が彼の故郷で、生涯の大半をそこで過ごし、43歳という若さでこの世を去っている(1632〜1675)。
 修業時代をはじめとする若い時期のことは、よくわかっていないのに加え、生涯で残した作品はたった36点という少なさ。大変謎に包まれた人である。
 お分かりかな?
 そう、題名の分母は、フェルメールの作品数。
 では、分子は?
 それは、unizouが今まで見た作品の数である。
 フェルメールの絵の特徴は、なんと言って光。
 窓から部屋に差し込む光が、人物の一瞬の表情を捉えるとともに空間に輝きを与える。
 「手紙を書く女性」、「レース編みを一心にする女性」、「フルートを持つ女性」に当てられたやわらかな光の描き方などの技法を見るのも楽しみだが、画面から感じられるその物語に浸るのも、フェルメール作品の楽しみだ。
 その光の描き方については、カメラのようなものを使ったとも言われるが、詳しいことは分かっていない。  
 というのも、当時彼が無名だったせいもあり、修行時代だけでなく、生涯についての資料も乏しく、絵が描かれた年についてすら不明なのものがほとんどで、36点といわれる作品の中にも真偽の不明なのが数点含まれていると言われる。
 「青いターバンの少女真珠の耳飾りの少女)」(オランダ マウリッツハイス美術館所蔵)、現在、フェルメールの作品中、最も人気のある作品だ。
 実は、2000年4月に大阪市立美術館で開催された展覧会「フェルメールとその時代」で、門外不出のこの作品が日本に上陸していた。
 漆黒の背景に浮かび上がるウルトラマリンブルーのターバンを巻いた少女、「北方のモナ・リザ」とも呼ばれている。
 unizouも是非一度でいいから本物を見てみたい。
 11作品→12作品へ、世界に散らばるフェルメールの作品ににひとつでも多く触れるのが夢だ。