勤続表彰と問題解決力

 unizouの会社でも、社員が永年勤めていることに対して、20年、25年の節目に表彰がある。
 入社当時は若かった社員も、今では初々しさが消えて、おじさんおばさんの世界に入っている。
 40歳代の人たちでは、外見に±5歳の差が出ると聞いたことがあるが、実際に40歳(45歳)の社員であれば若く見える人なら35歳(40歳)くらい、老けて見える人なら45歳(50歳)くらいに見える。
 外見もしかりだが、この人たちが精神面でどんな風に生きてきたかを考えると、喜んで表彰してあげることが良いのかと考えてしまう。

 「ビジネスマンは毎日が問題解決の連続である」と、中島孝志氏が著書「『問題解決』ができる人できない人」【三笠書房刊】の中で書いている。
 そして、ビジネスだけでなく、一生が問題解決の連続であり、問題解決を上手くできる人がどんな場合でも重宝されると・・・。
 そして、問題解決では、「なぜだろう」と考える疑問力が重要な資質であるといっている。
 中島氏の主張はこう続く。

 ところが、この疑問力はなかなかどうしてたいへんなもので、実際のところ、問題解決より難しいかもしれない。
 なぜか。
 それは、固定観念、常識、体験(特に成功体験)、しきたり、業界の約束事、掟、規制、法律といったものにとらわれてしまって、不思議を不思議と感じ取れなくなっているからである。
 仮にこの感性が優れた人がいたとしても、一週間もあれば、この疑問力は失われてしまうだろう。
 例えば、新入社員でも最初のうちは「何で、そんなやり方をするんだろう?」と、仕事の進め方に疑問を感じたりできるが、これが一週間も経つと、「そういうものなのか」と順応してしまってもうダメだ。明日、定年を迎える人と大して変わらないくらいである。

 まさに、毎日見る現場の光景は、こんな感じである。
 そして、「今日のよき日に」と集まっている人たちは、仕事の効率も良くできなければ、顧客に対するサービスも向上させられないそんな光景を作り上げている人たちの群れ?ではないかと思ってしまう。(もちろん、未だに疑問力を持ち続けている人もいるだろうが、周りに押しつぶされている・・・?)

 こういった節目が、もう一度、初心に帰る節目になればいいと思う。
 なんでも改革していくことは大変だが、何かを求めて「それでいい」と現状を肯定する毎日を送ると、実際に定年を迎える日には、外見で±20歳くらいの差が出てくるかも・・・?
 そうなりたくない!!!