思考停止とコーポレートガバナンス

 読売新聞の朝刊に「人物語」と言う特集がある。
 昨日は、警察庁キャリアから弁護士に転職した人物について、「敵は『思考停止』」というテーマで特集していた。彼は、部下の神奈川県警外事課の警部補が覚せい剤使用で逮捕された事件に絡み、犯人隠匿容疑で書類送検され、その後起訴猶予となったものの、警察庁幹部から「辞めてくれ」と告げられ、退職後弁護士に転職した経緯を持っている人物である。
 彼は、部下の警部補が実際に覚せい剤を使用した際に、県警本部長の「事件にする必要はない。」と言われ、「思考停止」に陥りもみ消し工作に加わってしまった
 結局、彼は組織の論理に流され、思考停止になってしまったのである。
 自分たちの周りや自分にも、必ずあることだと思う。
 そういった場面で、勇気を振り絞り、組織の論理にさからうことができるのだろうか。
 しかし、もし、きちんと対応しなければ、天に唾する行為で、いずれ、大きな痛手をこうむることになるだろう。
 だから、コンプライアンスコーポレートガバナンスが、非常に重要なのである。
 きちんとした対応で、長い目で見れば、企業の継続ができることになる。
 中小企業も同様に、短期的な損失を問題とせず、回り道であっても、自分の会社を守るとうことのために、厳しい目で世の中の批判を受け入れる覚悟が大事だと思う。